伏する(読み)フクスル

デジタル大辞泉 「伏する」の意味・読み・例文・類語

ふく・する【伏する】

[動サ変][文]ふく・す[サ変]
かがむ。平伏する。身をかがめる。また、平伏させる。「墓前に―・する」「臣下を―・する」
従う。屈伏する。また、従わせる。「権力に―・する」
「寇をここに―・す」〈海道記
隠れる。潜む。また、隠す。潜ませる。「先陣岩陰に―・す」
「気格高尚なるが故に貪吝刻薄の状を―・す」〈逍遥小説神髄
[類語]陥落落城敗走潰走帰服帰順屈従服従忍従負ける敗れる参る敗北する敗退する完敗する惨敗する大敗する惜敗するやられる土がつく一敗地にまみれる屈する屈服するくじけるひざを屈する降伏降参投降恐れ入るギブアップかぶとを脱ぐシャッポを脱ぐ一本取られる敗戦負け戦ひざをかがめる軍門にくだ

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精選版 日本国語大辞典 「伏する」の意味・読み・例文・類語

ふく‐・する【伏】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 サ行変 〙
    [ 文語形 ]ふく・す 〘 自動詞 サ行変 〙
    1. かがむ。平伏する。うつむけになる。
    2. 隠れる。潜む。
      1. [初出の実例]「季夏につちのへの日、庚の金が伏するぞ」(出典:日本書紀桃源抄(15C後))
    3. 従う。降伏する。屈伏する。
      1. [初出の実例]「仏祖の威儀現成するところに、邪法おのづから伏するなり」(出典:正法眼蔵(1231‐53)洗浄)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 サ行変 〙
    [ 文語形 ]ふく・す 〘 他動詞 サ行変 〙
    1. 身をかがめる。平伏させる。
    2. 潜ませる。隠す。
      1. [初出の実例]「しばらく兵をふくして、武をかくし、時をまちたまへ」(出典:曾我物語(南北朝頃)五)
    3. 従わせる。降伏させる。屈伏させる。
      1. [初出の実例]「せめば必ず伏せんと思ふがゆへに」(出典:平治物語(1220頃か)中)

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