屈する(読み)クッスル

デジタル大辞泉 「屈する」の意味・読み・例文・類語

くっ・する【屈する】

[動サ変][文]くっ・す[サ変]
1
㋐折れ曲がる。かがむ。かがまる。「腰が―・する」
㋑何かをしようとする意欲・気力がなくなる。くじける。「失敗に―・せずやりとおす」
㋒負けて服従する。屈服する。「権力に―・する」「いかなる批判にも―・しない」
2
㋐体や指などを折り曲げる。かがめる。「膝ひざを―・する」
㋑縮める。「身を―・して恐懼きょうくする」
㋒外圧などのために気力をなくす。くじく。「志を―・せず」
㋓勢いをくじいて従わせる。服従させる。「力で敵を―・する」
[類語](1㋑)挫ける・へこたれる・おじける・参る・砕ける・負ける・めげる・くずおれる・気を落とす・気が抜ける・張り合いが抜ける・力を落とす・肩を落とす/(1㋒)下る・陥落・落城・敗走・潰走・帰服・帰順・屈従・服従・忍従・負ける・破れる・参る・敗北する・敗退する・完敗する・惨敗する・大敗する・惜敗する・やられる・土がつく・一敗地にまみれる・伏ふくする・屈服する・くじける・膝ひざを屈する・降伏・降参・投降・恐れ入る・ギブアップ・兜かぶとを脱ぐ・シャッポを脱ぐ・一本取られる・敗戦・負け戦・膝ひざをかがめる・軍門に降くだる

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精選版 日本国語大辞典 「屈する」の意味・読み・例文・類語

くっ‐・する【屈・】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 サ行変 〙
    [ 文語形 ]くっ・す 〘 自動詞 サ行変 〙
    1. ① 折れ曲がる。かがまる。
      1. [初出の実例]「主人の子華が意を知て、ここでは屈してよからう、あそこではすぐでよからうと思て」(出典:四河入海(17C前)八)
    2. ② 気持がくじける。気力を失う。また、気がめいる。心が沈む。くんず。くす。
      1. [初出の実例]「此の事に宿世なき日なめりとくっして」(出典:枕草子(10C終)九九)
    3. ③ 自分の考えをまげて他人の意見や主張に従う。服従する。折れ従う。
      1. [初出の実例]「シバラク kussh'te(クッシテ) ジセツヲ マツ」(出典:和英語林集成(初版)(1867))
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 サ行変 〙
    [ 文語形 ]くっ・す 〘 他動詞 サ行変 〙
    1. ① 折り曲げる。かがめる。「指を屈する」は、数え上げる意。
      1. [初出の実例]「膝を屈(クッ)し手をつかねて」(出典:太平記(14C後)二〇)
      2. 「三馬作中の五指に屈(クッ)すべきものなるべし」(出典:落葉(1889‐90)〈内田魯庵〉)
    2. ② 自分の考えや望みを外部からの圧力などのためにおさえつける。
      1. [初出の実例]「些も気を屈(クッ)す可き」(出典:太平記(14C後)一七)
      2. 「その志を屈せずして、後つひにその説の世に行はるるを生前に見ることを得たり」(出典:西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉四)
    3. ③ 服従させる。従わせる。
      1. [初出の実例]「礼で人を屈せいでは天下のものがをぢまいと思ぞ」(出典:史記抄(1477)一五)
    4. ④ 丁重に僧侶などを招請(しょうせい)する。
      1. [初出の実例]「仰二天人師於其際一、巻二風幌一以屈二龍象衆於其前一」(出典:久遠寺蔵本朝文粋(1060頃)一四・為謙徳公報恩修善願文〈菅原文時〉)
    5. ⑤ 卑下させる。へりくだらせる。

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