八代集(読み)ハチダイシュウ

デジタル大辞泉 「八代集」の意味・読み・例文・類語

はちだい‐しゅう〔‐シフ〕【八代集】

古今和歌集以下、平安初期から鎌倉初期までの八つ勅撰和歌集総称古今和歌集後撰和歌集拾遺和歌集後拾遺和歌集金葉和歌集詞花和歌集千載和歌集新古今和歌集

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精選版 日本国語大辞典 「八代集」の意味・読み・例文・類語

はちだい‐しゅう ‥シフ【八代集】

古今集」から「新古今集」までの、平安前期より鎌倉初期にいたる八代勅撰和歌集の呼称。この二集の他に「後撰集」「拾遺集」「後拾遺集」「金葉集」「詞花集」「千載集」をあわせたもの。八代和歌集。八部

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百科事典マイペディア 「八代集」の意味・わかりやすい解説

八代集【はちだいしゅう】

勅撰和歌集21集のうち最初の8集《古今和歌集》《後撰和歌集》《拾遺和歌集》(以上三代集),《後拾遺和歌集》《金葉和歌集》《詞花和歌集》《千載和歌集》《新古今和歌集》。まだ歌道盛んなころのもので,作品としてもすぐれ後代に重んぜられた。のちの十三代集とあわせて二十一代集という。
→関連項目詞玉緒三代集勅撰和歌集二十一代集

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改訂新版 世界大百科事典 「八代集」の意味・わかりやすい解説

八代集 (はちだいしゅう)

三代集と総称される《古今和歌集》《後撰和歌集》《拾遺和歌集》と,それに続く《後拾遺和歌集》《金葉和歌集》《詞花和歌集》《千載和歌集》《新古今和歌集》との8勅撰和歌集を総称して八代集という。この名称は鎌倉初期の《明月記》(藤原定家の日記)や《八雲御抄(やくもみしよう)》(順徳天皇による歌論書)などに早くもみられる。平安初期の《古今集》時代から鎌倉初期の《新古今集》時代に至るおよそ300年間,和歌には時によって盛衰もあり,歌風の変遷もあった。しかし,その両端を二つの頂点とし,これよりさらに古い7~8世紀の《万葉集》の時代と合わせて,古代貴族和歌が興隆した3時期とみるのがふつうである。もっとも,《万葉集》と《古今集》以後の勅撰和歌集との間には種々の点に相違する性格があり,後世には《古今集》から最後の勅撰集である《新続古今和歌集》までを総称して二十一代集と呼ぶようになり,八代集を除いた《新勅撰和歌集》から《新続古今和歌集》までを十三代集と呼ぶこともある。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「八代集」の意味・わかりやすい解説

八代集
はちだいしゅう

勅撰和歌集のうち最初の『古今和歌集』から8番目の『新古今和歌集』までをいう。『古今和歌集』『後撰和歌集』『拾遺和歌集』『後拾遺和歌集』『金葉和歌集』『詞花和歌集』『千載和歌集』『新古今和歌集』の8集。「代」とは勅撰集が奉られた天皇の御代の意。『無名草子』では『万葉集』から『千載和歌集』までを八代集といっている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「八代集」の意味・わかりやすい解説

八代集
はちだいしゅう

『古今和歌集』から『新古今和歌集』まで、平安前期から鎌倉初期に至る八代の勅撰(ちょくせん)和歌集の総称。

[編集部]

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「八代集」の解説

八代集
はちだいしゅう

第8番目までの勅撰和歌集の総称。「古今集」「後撰集」「拾遺集」「後拾遺集」「金葉集」「詞花(しか)集」「千載(せんざい)集」「新古今集」。「新古今集」撰集後まもなく生じた呼称。「古今集」は905年(延喜5)に下命あるいは奏覧,「新古今集」は1205年(元久2)に一応完成。したがってその全体は王朝和歌の集大成に相当する。

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とっさの日本語便利帳 「八代集」の解説

八代集

→「二十一代集」

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世界大百科事典(旧版)内の八代集の言及

【勅撰集】より

…〈読人知らず〉を除いて約3000人の作者,約3万5000首を収めた大詞華集群である。《古今集》《後撰集》《拾遺集》を三代集,《古今集》から《新古今集》までを八代集,《新勅撰集》から《新続古今集》までを十三代集,すべてを合わせて二十一代集という。【新井 栄蔵】。…

※「八代集」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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