デジタル大辞泉 「初穂」の意味・読み・例文・類語
はつ‐ほ【初穂】
2 その年最初に収穫した穀物・野菜・果実など。
3 その年最初に収穫し、神仏・朝廷に奉る穀物などの農作物。また、その代わりとする金銭。「お
4 初めて食べる物。また、他人に先んじて最初に味わう食べ物。
「行きゃあ隠居と立てられて見舞ひの―を喰ふ株だが」〈伎・小袖曽我〉
[補説]室町時代から「はつお」と発音し、「初尾」の字も当てた。
[類語]瑞穂・稲穂・垂り穂・落ち穂・穂・穂並・穂波・穂先
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
最初に抜きとった稲穂を神前に供えることが原義。早穂,荷前,最華などと書いて,いずれもハツホとよむ。刈り取った稲穂を神垣に掛けて奉るときは懸税(かけぢから)という(伊勢神宮)。稲穂のみならず,穀物,野菜,果物,魚貝類などの初物を神前に供えて収穫を感謝する儀礼は,世界各地にみられる。とりわけ,日本人は米を主食とすることから稲の儀礼は古くから伝承され,抜穂祭,初穂祭,穂掛けなどがある。全国の神社で毎年秋に行われる新嘗(にいなめ)祭は,初穂(新穀)を神前に供えて収穫に感謝する祭りである。金員を熨斗(のし)袋に入れて神前に供えるときは,〈初穂料〉と書くが,これは,本来初穂を供えるものであることを意味している。
執筆者:沼部 春友
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…仏教では衆生の飯米の意で,餓鬼や鬼子母神に供えるため,食膳に向かうときに少量取りわけた飯をいい,屋上や地上に投げ散らす。民俗儀礼としては神や尊者にささげる米や飯のことで,お初穂の意味である。神の前にまいたり供えたりする。…
…しかし宿はしばしば河原や,遊女・傀儡などの根拠地に成立し,寺院が宿の機能を持つ場合もあったのである。他方,漂泊民,遍歴民は,その本拠とする津,泊(とまり),渡し(わたし)や境,坂などをはじめ,山野河海,道などの場で〈道切り〉を行い,通行する人々から〈手向け〉初穂を要求することがあった。この行為が公認された場合,そこは関となったのであり,中世の関で関料を徴収しえたのは,勧進上人をはじめとするこうした遍歴民自身だったのである。…
※「初穂」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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