穂波(読み)ホナミ

デジタル大辞泉 「穂波」の意味・読み・例文・類語

ほ‐なみ【穂波】

稲・麦などの出そろった穂が風になびいて波のように見えるもの。
[類語]瑞穂稲穂垂り穂落ち穂穂並初穂穂先

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精選版 日本国語大辞典 「穂波」の意味・読み・例文・類語

ほ‐なみ【穂波】

  1. 〘 名詞 〙 稲や麦などの穂が風にそよいで波のようになること。また、波のようにそよぐ穂。
    1. [初出の実例]「遠山田ほなみうちすぎいでにけりいまは見守もながめすらしも」(出典:曾丹集(11C初か))

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「穂波」の意味・わかりやすい解説

穂波
ほなみ

福岡県中北部、嘉穂郡(かほぐん)にあった旧町名(穂波町(まち))。現在は飯塚(いいづか)市の中部を占める。旧穂波町は1957年(昭和32)町制施行。2006年(平成18)飯塚市に合併。旧町域の西部は三郡(さんぐん)山地東斜面の山地だが、東部は花崗(かこう)岩と古第三紀層からなる小丘陵が広く分布、中央部を遠賀(おんが)川支流の穂波川が内住(ないじゅ)川と合流して北流している。JR筑豊(ちくほう)本線、国道200号、201号、八木山(やきやま)バイパスが通じる。明治中期以降、筑豊炭田有数の炭鉱町として発展、住友、三菱(みつびし)、日鉄など大手鉱が進出したが、1966年までに全山閉山、著しい人口減少と鉱害が発生した。現在は稲作を中心とした農業を主産業とするが、東部に大規模な飯塚工業団地が造成されている。西端の龍王(りゅうおう)山はハイキングやキャンプ場として行楽客が多い。

[石黒正紀]

『『穂波町誌』(1969・穂波町)』

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百科事典マイペディア 「穂波」の意味・わかりやすい解説

穂波[町]【ほなみ】

福岡県中部,嘉穂郡の旧町。飯塚市の南に隣接し,筑豊本線が通じる。明治時代中期以降,炭鉱町として発展し,筑豊炭田最大の炭鉱密集地を形成したが,全炭鉱閉山した。炭鉱跡地に工業団地がある。野菜イチゴブドウ栽培が行われる。2006年3月嘉穂郡頴田町,庄内町,筑穂町と飯塚市へ編入。25.23km2。2万6666人(2003)。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「穂波」の意味・わかりやすい解説

穂波
ほなみ

福岡県中部,飯塚市中部の旧町域。嘉穂盆地の中央部,遠賀川の支流穂波川上流域にある。 1957年町制施行。 2006年飯塚市,筑穂町,庄内町,頴田町と合体して飯塚市となる。明治中期から炭鉱町として繁栄し,1955年に人口は4万 2000をこえた。 1960年代の相次ぐ閉山で 1966年には全炭鉱が消滅し大打撃を受けた。その後は産炭地域振興事業により,1971年に造成された飯塚団地を中心に,機械,縫製金属,紙加工,食品などの工場が進出し,飯塚市街地の南に続く工業・住宅地区に変貌した。周辺農村部では米のほかイチゴ,野菜を産する。

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改訂新版 世界大百科事典 「穂波」の意味・わかりやすい解説

穂波 (ほなみ)

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世界大百科事典(旧版)内の穂波の言及

【山ノ内[町]】より

…千曲川支流の夜間瀬(よませ)川流域を占め,町域の大部分は三国山脈に属する。夜間瀬川支流の横湯川,角間川沿いには湯田中,新湯田中(純食塩泉,74~97℃),星川(弱食塩泉,70℃),渋,安代(あんだい),上林(かんばやし),地獄谷,穂波(弱食塩泉,50~90℃),角間(かくま)(弱食塩泉,43~90℃),発哺(ほつぽ),熊ノ湯,木戸池(単純泉,43℃)などの温泉が山ノ内温泉郷を形成する。中心集落は湯田中。…

※「穂波」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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