四尾連湖(読み)しびれこ

日本歴史地名大系 「四尾連湖」の解説

四尾連湖
しびれこ

[現在地名]市川大門町山家 四尾連

ひるヶ岳の北西麓中腹の標高八五〇メートル付近にある周囲約一二〇〇メートル、水深一〇メートル余の円形の天然湖。一帯は県立四尾連湖自然公園。湖名は足を入れるとしびれるほどの冷たさに由来するといい、蹇・志比礼・神秘麗とも記す。静寂な山中にあって澄んだ水を一面にたたえ、神秘的なところから、古くから信仰の対象になっていた。とくに降雨の力が知られ、干天時には人人が集会し紙幟を立て、金鼓を鳴らして雨乞儀式を行った。効験がない時には牛馬の枯骨を湖中に投げ入れて水神を激怒させ雷雨を招いたという(甲斐国志)伝承によれば怪牛が湖の主だといい、牛の頭を湖水につけたり、それでも雨がなければ牛頭を切落として湖に投込んだという。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「四尾連湖」の意味・わかりやすい解説

四尾連湖
しびれこ

山梨県中部,甲府盆地南西部の市川三郷町にある小湖。大畠山の西斜面にあり,湖面標高 885m。面積 0.08km2最大水深 11m。古くから雨乞いの湖として知られ,竜神にまつわる伝説が残る。サクラ名所でハイキング地。キャンプボートなどの設備があり,冬はスケートもできる。南東部の蛾ヶ岳 (ひるがたけ) などとともに四尾連湖県立自然公園に属する。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「四尾連湖」の意味・わかりやすい解説

四尾連湖
しびれこ

山梨県南西部、市川三郷町(いちかわみさとちょう)の中央部南寄りにある湖。御坂(みさか)山地西端、蛾ヶ岳(ひるがたけ)の中腹、標高850メートルにある。周囲1.2キロメートル、最大深度13メートル。1959年(昭和34)県立自然公園に指定された。江戸時代は富士八湖の一つと数えられ、また雨乞(あまご)いの湖として知られる。JR身延(みのぶ)線市川大門駅下車、帯那(おびな)峠を経由する車道沿いのルートのほか、市川本町駅下車、尾根道のコースもある。湖畔はサクラ、紅葉がよく、ワカサギ釣り、スケートも楽しめる。

吉村 稔]


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デジタル大辞泉プラス 「四尾連湖」の解説

四尾連(しびれ)湖

山梨県西八代郡市川三郷町中部、大畠山の南西麓の標高約880メートルに位置するカルデラ湖。面積約6ヘクタール。雨乞い伝説が残り、龍神を守り神とする。古くは「志比礼湖」「神秘麗湖」などとも表記した。周辺は山梨県立自然公園に指定されており、キャンプや釣り、ボート遊びなどが楽しめる。

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事典・日本の観光資源 「四尾連湖」の解説

四尾連湖

(山梨県西八代郡市川三郷町)
ふるさとの水辺百選」指定の観光名所。

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