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地震保険 じしんほけん earthquake insurance

10件 の用語解説(地震保険の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

地震保険
じしんほけん
earthquake insurance

地震による損害を填補するため付帯条項としてつけられる損害保険の一種。地震,噴火およびこれらによる津波の結果生じた火災,損壊,埋没,流失によって,保険のつけられている住宅または併用住宅である建物とそれに収容されている生活用動産 (貴金属,宝石,書画,骨董などを除く) が全損をこうむった場合に一定限度において損害を填補する保険。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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知恵蔵2015の解説

地震保険

地震や噴火、またはそれによる津波が原因で住宅や家財が壊れた際に、その損害を補償する保険。対象は居住用の建物と家財で、住居として使用されていない建物や1個(1組)30万円を超える貴金属や自動車などには適用できない。単独では加入できず、必ず火災保険と合わせて契約する。保険金額は火災保険の3~5割で、上限は建物5000万円、家財1000万円。
世界でも有数の地震国である日本では、明治時代以降、地震保険の必要性が叫ばれてきたが、地震は予測が困難な上、広い地域に同じタイミングで被害が発生し、損害が巨額になった場合、民間保険会社だけでは負担しきれない可能性が高いため、実現しなかった。しかし、1964年の新潟地震をきっかけに制度創設への声が高まり、66年に地震保険法が成立、制度がスタートした。
巨大地震が発生し、保険会社だけで保険金を支払えない場合を想定して、「再保険」という形で政府も支払いの責任を負い、官民共同で運営する。このため、どの損害保険会社と契約しても、保険料や補償内容は変わらない。
保険期間は短期、1年または長期(2~5年)で、保険料は、耐火(マンションなど)や非耐火(木造住宅など)といった住宅の構造、都道府県によって異なる。例えば、非耐火構造で保険期間1年、保険金1000万円当たりの保険料は、最も高い東京や愛知、和歌山など7都県では3万2600円、最も安い秋田や岡山、福岡など20都県では1万600円と、その差額は2万2000円となっている。保険料については、建築年数や耐震性能により1~5割の割引も適用される。
損害は、建物、家財とも全損、半損、一部損の3段階に分けて認定し、それぞれ保険金額の100%、50%、5%を保険金として支払う。総支払限度額は7兆円で、2011年に発生した東日本大震災では、15年3月末時点で約1.3兆円が支払われた。
制度は何度も改定を繰り返しており、15年9月には、損害保険各社で構成する損害保険料率算出機構が、保険料の値上げを金融庁に申請。政府の地震調査研究推進本部がまとめた地震の予測地図を基に保険料を見直し、17年1月から全国平均で5.1%、21年にかけて、段階的に全国平均で計19%引き上げる方針を打ち出した。非耐火住宅では35都県で値上げし、福島など5県は50%上がる。耐火住宅は36都県で値上げする。その一方で、非耐火は12道府県、耐火は11道府県で値下げする。また、損害区分も現行の3段階のうち、半損を大半損と小半損の二つに分け、4段階に改正する。

(南 文枝 ライター/2015年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

地震保険

火災保険ではカバーできない、地震や津波によって倒壊した建物や家財などを補償する保険。加入は任意だが、火災保険とセットでの契約が必要。後から地震保険を加えることもできる。補償額の上限は、建物が5千万円、家財は1千万円。火災保険の30~50%と決められている。 1966(昭和41)年の創設以降、民間の損害保険会社と政府が共同で運営しており、損保各社で内容に違いはない。補償を追加する特約を独自に売り出している損保会社もある。

(2016-05-18 朝日新聞 朝刊 宮城全県・1地方)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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デジタル大辞泉の解説

じしん‐ほけん〔ヂシン‐〕【地震保険】

地震・噴火およびそれによる津波を原因として、住宅や家財が火災・損壊・埋没・流出した場合の損害を補償する保険。火災保険に付帯して契約する任意保険
[補説]火災保険だけでは、地震によって発生・延焼した火災による損害は補償されない。地震保険は、被災者の生活の安定を目的とする制度で、保険料に損害保険会社の利潤は含まれず、準備金として積み立てられる。民間だけでは対応できない大規模な地震が発生した場合は、政府が再保険金を支払う。保険金額は、火災保険の保険金額の30~50パーセント相当以内で、建物5000万円、家財1000万円が上限。

地震保険の損害認定基準
契約開始日が平成28年12月31日以前の場合
損害の程度主要構造物の損害額焼失・流失した床面積家財の損害額保険金支払割合
全損(建物の時価の)
50パーセント以上
延べ床面積の)
70パーセント以上
(家財の時価の)
80パーセント以上
100パーセント
半損20パーセント以上
 50パーセント未満
20パーセント以上
 70パーセント未満
30パーセント以上
 80パーセント未満
50パーセント
一部損3パーセント以上
 20パーセント未満
全損・半損には至らないが、床上浸水または地盤面より45センチメートルを越える浸水を受けて建物に損害が生じた場合10パーセント以上
 30パーセント未満
5パーセント


契約開始日が平成29年1月1日以降の場合
損害の程度主要構造物の損害額焼失・流失した床面積家財の損害額保険金支払割合
全損(建物の時価の)
50パーセント以上
(延べ床面積の)
70パーセント以上
(家財の時価の)
80パーセント以上
100パーセント
大半損40パーセント以上
 50パーセント未満
50パーセント以上
 70パーセント未満
60パーセント以上
 80パーセント未満
60パーセント
小半損20パーセント以上
 40パーセント未満
20パーセント以上
 50パーセント未満
30パーセント以上
 60パーセント未満
30パーセント
一部損3パーセント以上
 20パーセント未満
全損・半損には至らないが、床上浸水または地盤面より45cmを越える浸水を受けて建物に損害が生じた場合10パーセント以上
 30パーセント未満
5パーセント

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百科事典マイペディアの解説

地震保険【じしんほけん】

地震による財産上の損害を填補(てんぽ)する保険。地震は広い地域に大災害を起こし,またその予測は困難であるため,火災保険普通保険約款では地震を原因とする火災によって生じた損害を免責事由としている。
→関連項目住宅総合保険

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損害保険用語集の解説

地震保険

「地震、噴火またはこれらによる津波」を原因とする建物と生活用動産(家財)の火災・損壊・埋没・流失損害を補償する保険のことをいいます。「地震保険に関する法律」に基づき実施されており、契約者から付帯しない申出がない限り、地震保険も原則主契約である火災保険に付帯して引受けることになっています。(地震保険のみでの契約はできません。)

出典|自動車保険・医療保険のソニー損保
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保険基礎用語集の解説

地震保険

地震による災害は巨額となるため、一般の火災保険では対象となりません。しかし、昭和39年に起きた新潟地震を契機として、国民生活の安定を図ることを目的とした法律が制定され、それにもとづいて、地震保険、が誕生しました。

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世界大百科事典 第2版の解説

じしんほけん【地震保険 earthquake insurance】

地震もしくは噴火またはこれらによる津波を直接または間接の原因とした,火災,損壊,埋没あるいは流失によって被った財産上の損害を塡補(てんぽ)する保険。日本は世界でも有数の地震国として知られており,1923年の関東大地震をはじめとして,地震により経済的,社会的に大きな損害を経験してきた。このため,比較的古くから地震保険の必要性が叫ばれ,明治以降地震保険の創設についての研究が行われてきたが,現実には種々の問題があり,地震保険制度は実現しなかった。

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大辞林 第三版の解説

じしんほけん【地震保険】

地震などを原因とする損害を補償するための保険。火災保険に付帯されるもので、対象は住宅と家財に限られる。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

地震保険
じしんほけん

居住用の建物または生活用の動産を火災保険とセットにして契約し、地震もしくは噴火またはこれらによる津波を原因とする火災・損壊・埋没・流失によって生ずる損害を填補(てんぽ)する保険。
 世界には、おもな地震帯として、環太平洋地震帯とユーラシア地震帯があるといわれている。環太平洋地震帯に位置する日本は、世界でも有数の地震国であり、古くから地震保険制度の創設の必要性が唱えられていた。しかし、地震の危険度は地域的および周期的な格差が大きいために保険の加入が逆選択(後述)になりやすいこと、地震の発生率の予測が事実上困難ないし不可能であること、地震による損害が巨額に達するため保険業界の資力のみでは負担しえないことなどの理由から、地震損害は長年にわたって保険の対象外とされていた。しかし、1964年(昭和39)6月16日午後1時過ぎ、新潟県沖の粟島(あわしま)付近で発生した新潟地震を契機として、日本の地震保険は具体的な実施に向けて急速に展開することとなり、新潟地震の発生から2年足らずの1966年6月1日から実施されるに至った。
 地震保険は、その創設後、しばしば改定されているが、そのおもな内容は次のとおりである。
(1)保険の目的物は居住用の建物(店舗併用住宅を含む)と生活用の動産に限られる。
(2)保険事故および填補される損害は、地震もしくは噴火またはこれらによる津波を直接または間接の原因とする火災・損壊・埋没・流失によるものに限られる。
(3)逆選択を防止するため、地震保険契約は特定の損害保険契約、すなわち、火災保険、火災相互保険、建物更新保険および満期戻し長期保険に付帯して締結されることになっている。逆選択とは、保険者(保険事業者)は自己に有利な、保険事故発生の可能性が低い危険を選択する傾向があるのに対し、保険契約者(保険加入者)はそれとは逆の傾向を示すことをいう。
(4)地震保険の保険金額は、基本となる主契約の保険金額の30%から50%の範囲で保険契約者が選択することになるが、建物については5000万円、動産については1000万円が限度となっている。
(5)保険料率の算定につき、建物を木造と非木造の二つに、また地域を1等地から4等地の四つに区分している。
(6)保険金は、全損のときは契約金額の100%、半損のときは契約金額の50%、一部損のときは契約金額の5%が支払われる。
(7)巨大な地震が発生したときは巨額の保険金を支払うこととなり、保険会社の担保力だけではその負担に耐えられないことが予想される。このため、政府も保険責任を分担することが必要となる。その分担の方法として、政府が再保険契約を締結することになっている。すなわち、地震保険契約を締結した保険会社は、日本地震再保険会社に再保険し、政府はこの地震再保険会社を相手方として再々保険契約を締結する。
 地震保険制度は、その発足後、たびたび改定され、商品内容などの充実が行われてきた。それにもかかわらず、地震保険の加入率は高いとはけっしていえない。たとえば、2006年度(平成18)現在、東京都では28.5%、全国平均で20.8%にとどまり、地震保険の加入率は低いといわざるをえない。また、1995年に起きた阪神・淡路(あわじ)大震災に関して、下級審判決では、保険金の支払いについて保険会社を免責させるのではなく、相当額の支払いを命じる判決が下された。また、火災共済金に関する訴訟においては、地震免責条項の安易な適用に対して歯止めをかけようという判決が下されている。[坂口光男]
『坂口光男著「地震保険――立法史序説」(倉沢康一郎・奥島孝康編『昭和商法学史 岩崎稜先生追悼論文集』所収・1996・日本評論社) ▽日本地震再保険株式会社編・刊『家計地震保険制度と地再社――30年の歩み』(1997) ▽黒木松男著『地震保険の法理と課題』(2003・成文堂)』

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