大鵬幸喜(読み)タイホウコウキ

デジタル大辞泉 「大鵬幸喜」の意味・読み・例文・類語

たいほう‐こうき〔‐カウキ〕【大鵬幸喜】

[1940~2013]力士。第48代横綱。北海道出身。生まれは樺太からふとサハリン)。本名納谷幸喜なやこうき。柏戸とともに「柏鵬はくほう時代」を築き、その強さと人気から「巨人・大鵬・卵焼き」といった流行語が生まれた。優勝32回。引退後、一代年寄大鵬襲名。平成21年(2009)文化功労者没後国民栄誉賞受賞。→第47代横綱柏戸 →第49代横綱栃ノ海

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「大鵬幸喜」の意味・わかりやすい解説

大鵬幸喜
たいほうこうき
(1940―2013)

第48代横綱。樺太(からふと)(サハリン)敷香(しくか)町(ポロナイスク)に白系ロシア人を父として生まれる。本名納谷幸喜。第二次世界大戦後、北海道に移り数奇な運命をたどり、1956年(昭和31)二所ノ関部屋に入門。19歳で入幕、1960年大関、1961年21歳で横綱と、年少で出世を続けた。好敵手柏戸(かしわど)と「柏鵬時代(はくほうじだい)」の隆盛期を築いた。身長187センチメートル、体重150キログラムの柔軟な体は守りの相撲に徹し、優勝32回(うち全勝優勝8回)の記録樹立、1971年に引退した。日本相撲(すもう)協会は一代年寄大鵬の称号を与えた。大鵬部屋(現大嶽(おおたけ)部屋)を創立、多くの弟子を養成した。平成25年1月19日死去。死後、国民栄誉賞が贈られた。

[向坂松彦]

『大鵬幸喜著『巨人、大鵬、卵焼き――私の履歴書』(2001・日本経済新聞社)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大鵬幸喜」の意味・わかりやすい解説

大鵬幸喜
たいほうこうき

[生]1940.5.29. 樺太,敷香
[没]2013.1.19. 東京
第48代横綱。本名納谷幸喜。1956年北海道の弟子屈高等学校(てしかがこうとうがっこう)を中退して二所ノ関部屋に入門し,同 1956年9月の秋場所で初土俵。1960年1月の初場所で新入幕,11月の九州場所では初優勝を飾り,大関に昇進した。翌 1961年7月の名古屋場所,秋場所で連続優勝を果たし,場所後 21歳3ヵ月で柏戸剛とともに横綱に推挙され,「柏鵬時代」と呼ばれる一時期を築いた。強い横綱は子供たちの憧れの的となり,「巨人・大鵬・卵焼き」の流行語も生まれた。幕内通算 746勝 144敗,優勝 32回(うち全勝優勝 8回),6場所連続優勝(2回),45連勝など,輝かしい戦績を残して 1971年夏場所に引退。一代年寄「大鵬」を日本相撲協会から贈られ,大鵬部屋を創設した。2004年1月婿養子の大嶽親方(元関脇貴闘力)が部屋を引き継ぐのに伴い,大獄部屋に名称変更した。2005~08年相撲博物館館長を務めた。2004年に紫綬褒章受章,2009年には相撲界で初となる文化功労者に選ばれた。没後に国民栄誉賞を授与された。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「大鵬幸喜」の解説

大鵬幸喜 たいほう-こうき

1940-2013 昭和時代後期の力士。
昭和15年5月29日樺太(サハリン)生まれ。昭和31年二所ノ関部屋に入門。親方から英才教育をうけ,35年入幕。36年48代横綱となる。柏戸とともに柏鵬(はくほう)時代をきずく。色白の美男実力と人気から「巨人・大鵬・卵焼き」の流行語を生む。46年引退。優勝32回(史上最多),連続6場所優勝2回,45連勝などを記録。一代年寄となり,大鵬部屋をおこす。17年相撲博物館館長に就任。21年角界初めての文化功労者となる。平成25年1月19日死去。72歳。同年国民栄誉賞を授与された。本名は納谷(なや)幸喜。

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百科事典マイペディア 「大鵬幸喜」の意味・わかりやすい解説

大鵬幸喜【たいほうこうき】

力士。本姓納谷。北海道弟子屈(てしかが)町出身。父は白系ロシア亡命貴族。二所ノ関部屋の所属。1956年秋場所初土俵,1960年初場所入幕。1961年秋場所後,第48代横綱となり,柏戸〔1938‐1996〕とともに〈柏鵬(はくほう)時代〉を築いた。優勝回数32,横綱在位58場所の記録をもち,双葉山と並ぶ大横綱と讃えられた。1971年5月引退。没後の2013年国民栄誉賞を授与された。

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367日誕生日大事典 「大鵬幸喜」の解説

大鵬 幸喜 (たいほう こうき)

生年月日:1940年5月29日
昭和時代;平成時代の大相撲年寄;元・力士(第48代横綱)

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