妙福寺(読み)みようふくじ

日本歴史地名大系 「妙福寺」の解説

妙福寺
みようふくじ

[現在地名]建部町福渡

県立福渡ふくわたり高校の東方山裾に福渡の町並の中央部を見下ろすように建つ。もと日蓮宗妙覚寺派に属し、現在は日蓮宗。本尊は一塔両尊像。「西作誌」によれば、宇喜多氏の家臣であった沼元与太郎久家・日笠次郎兵衛頼房が妙覚みようかく(現京都市上京区)日典の弟子日存に帰依し、天正元年(一五七三)日存を開山として建立したという。同二年五月の日典の掟書が残されている。


妙福寺
みようふくじ

[現在地名]練馬区南大泉五丁目

法種山と号し、日蓮宗。本尊は日蓮上人および釈迦如来。西中山とも号する。もとは嘉祥三年(八五〇)の開創と伝える慈東山東陽院大覚だいかく寺という天台宗寺院で、現在の妙福寺の北西にあったという(風土記稿)住持の寿延が中山法華経なかやまほけきよう(現千葉県市川市)日祐の折伏を受けて日蓮宗に改め、妙福寺(要法下種山妙福田寺)と寺号を改め、日延と称したとされる(妙福寺山制並由緒事書案)


妙福寺
みようふくじ

[現在地名]成田市小菅

正竜山と号し、日蓮宗。本尊は勧請曼荼羅。本寺は中山法華経寺であった。妙見大菩薩略縁起(妙福寺文書)によると、もと皆竜山善道ぜんどう(善導寺)と号する真言宗寺院であったが、応永八年(一四〇一)埴谷はにや(現山武町)の日英が住職の浄進と会って法華経を読誦した結果、日蓮宗に帰依した。翌九年地頭の原民部少輔らの外護のもと日蓮宗に改宗し、現寺号に改めたという。浄進は日英の弟子となって日進(日か)と改名し、日英を開山一世とし、自分は二世となった。現在、立正大学図書館に保管されている当寺の同年八月二八日銘の木造題目曼荼羅(日筆)はこのときに作られたもので、「下総国香取郡小菅村正竜山妙福寺御本尊継受日什奉彫之」と刻まれている。


妙福寺
みようふくじ

[現在地名]高根沢町亀梨

塩那えんな丘陵南西部の丘陵上にある。長栄山と号し、日蓮宗。本尊は日蓮大菩薩。文永元年(一二六四)安房小松原こまつばら(現千葉県鴨川市)で法難にあった日蓮が那須温泉に治傷に向かう途中、烏麦からすむぎ(現那須郡南那須町)で一宿し、鈴木隠岐守豊重が帰依して日蓮の像を安置したと伝える。その後、烏麦村の石行いしぎよう塚に小堂宇を建て、さらに寛永四年(一六二七)に現寺地に移ったという。


妙福寺
みようふくじ

[現在地名]篠山市西町 下西町

下西しもにし町の中ほどにある。日蓮宗。宝乗山と号し、本尊は日蓮。文明年間(一四六九―八七)に摂津国島上しまかみ五百住よすみ(現大阪府高槻市)に創建され、永禄年間(一五五八―七〇)松永久秀八上やかみ城主波多野晴通らを陥落させて甥孫の六郎を同城に置くに伴い、同寺も移建したと伝える。


妙福寺
みようふくじ

[現在地名]菖蒲町小林

延命山と号し、日蓮宗。本尊は一塔両尊四士、日蓮像を安置する。開山は下総国中山なかやま(現千葉県市川市)法宣ほうせん院三世日英で、太田修理助藤原佐忠を開基檀越と伝える。もとは真言宗で延命山金剛こんごう院と称したが、応永年中(一三九四―一四二八)に日英の教化によって改宗し、現寺号に改称したという。宝永三年(一七〇六)の覚(「妙福寺由緒書」妙福寺文書)には「開闢ハ日英聖人と申、(中略)諸国ニ七拾六ケ寺建立被致候、妙福寺も其内ニ而日英開基と申」とあり、日英が諸国に建立した寺院七六ヵ寺のうちの一つであるとしている。


妙福寺
みようふくじ

中世、田宮たみや地区にあった寺院。正確な所在地は不明。天文二一年(一五五二)一一月七日の阿波国念行者修験道法度写(良蔵院文書)に「田宮妙福寺」とある。当寺の山伏は念行者と称した阿波国の有力山伏集団に属しており、大峰おおみね山や伊勢・紀伊熊野・山城愛宕あたご山、高越こうつ山といった阿波国内外の霊場への代参・引導などを行っていた。


妙福寺
みようふくじ

[現在地名]碧南市志貴町

多聞山と号し、浄土宗西山深草派。本尊阿弥陀如来。海徳かいとく寺のもと末寺。初め天台宗であったが、棚尾たなお村の郷士生田新左衛門忠兼・新九郎の兄弟が浄土宗に帰依し、永禄三年(一五六〇)海徳寺二世月翁清白を住職として改宗。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

事典 日本の地域遺産 「妙福寺」の解説

妙福寺

(東京都練馬区南大泉5-6)
ねりまのとっておきの風景(地域景観資源)指定の地域遺産。

出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域遺産」事典 日本の地域遺産について 情報

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