小城(読み)おぎ

日本大百科全書(ニッポニカ)「小城」の解説

小城
おぎ

佐賀県のほぼ中央部、小郡にあった旧町名(小城町(まち))。現在は小城市小城町地区で、市の北部を占める。旧小城町は、1889年(明治22)町制施行。1932年(昭和7)岩松、晴田(はるた)、三里(みさと)の3村と合併。2005年(平成17)三日月(みかづき)、牛津(うしづ)、芦刈(あしかり)の3町と合併して市制施行、小城市となった。旧町域は北部に天山(てんざん)(1046メートル)、彦岳(ひこだけ)(845メートル)の連山、その山間、山麓(さんろく)にミカン栽培地、南部には佐賀平野の米作地が広がる。JR唐津(からつ)線が通じるが、小城駅は小城市三日月町地区に入る。また国道203号も走る。平野部の開発は古く、久蘇遺跡(くしょいせき)は弥生(やよい)時代以降の集落跡とされる。また『肥前国風土記(ひぜんのくにふどき)』には、土蜘蛛(つちぐも)が防御に利用した「堡(おき)」(砦(とりで))が小城になったと地名伝説を記す。中心部の桜岡(さくらおか)周辺地区は、江戸時代小城鍋島(なべしま)氏の館(やかた)を拠点とした小城藩城下町で、明治後も小城郡の中心地をなした。「小城羊羹(ようかん)」は代表的特産で、羊羹資料館がつくられている。中世山城(やまじろ)の千葉城跡、旧藩主庭園でサクラ名所でもある小城公園牛尾(うしのお)梅林、清水(きよみず)ノなど名所に富む。また、県農業大学校果樹分校、果樹試験場などもある。

[川崎 茂]

『『小城町史』(1974・小城町)』


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「小城」の解説

小城
おぎ

佐賀県中部,小城市北西部の旧町域。天山山地南麓から佐賀平野にかけて広がる。 1889年町制。 2005年芦刈町,牛津町,三日月町と合体して小城市となる。中心集落の小城は慶長 16 (1611) 年肥前藩鍋島勝茂の長男元茂の陣屋が桜岡に置かれ,小城鍋島氏の城下町となった。陣屋の跡は公園でサクラの名所。名物小城ようかんの生産地。南端の牛尾はウメの名所で梅干の産がある。天山登山口の晴気付近は,第2次世界大戦後ミカンの栽培が発達。東部の清水は清水観音と滝で名高く,コイ料理が名物で,天山県立自然公園に属する。

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[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクション「小城」の解説

おぎ【小城】

佐賀の麦焼酎。酒名は、所在地にちなみ命名。蒸留後の原酒をシェリー樽で貯蔵原料大麦米麹。アルコール度数25%。蔵元の「天山酒造」は明治8年(1875)創業。清酒「天山」の醸造元。所在地は小城市小城町岩蔵。

出典 講談社[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクションについて 情報

精選版 日本国語大辞典「小城」の解説

こ‐じろ【小城】

〘名〙 小さな城。小規模の城。また、小さなとりで。
太平記(14C後)七「高さ二町計りにて、廻り一里に足らぬ小城なれば」

おぎ をぎ【小城】

佐賀県の中央部の地名。佐賀平野に位置する。江戸時代は小城鍋島藩の城下町。平成一七年(二〇〇五)市制。

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