山ノ内(読み)やまのうち

精選版 日本国語大辞典 「山ノ内」の意味・読み・例文・類語

やまのうち【山ノ内】

  1. [ 一 ] 神奈川県鎌倉市の地名。円覚寺・建長寺・東慶寺などがある。
  2. [ 二 ] 長野県北東部の地名。志賀高原山ノ内温泉郷がある。

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改訂新版 世界大百科事典 「山ノ内」の意味・わかりやすい解説

山ノ内[町] (やまのうち)

長野県北東部,下高井郡の町。人口1万3678(2010)。千曲川支流の夜間瀬(よませ)川流域を占め,町域の大部分三国山脈に属する。夜間瀬川支流の横湯川,角間川沿いには湯田中,新湯田中(純食塩泉,74~97℃),星川(弱食塩泉,70℃),渋,安代(あんだい),上林(かんばやし),地獄谷穂波(弱食塩泉,50~90℃),角間(かくま)(弱食塩泉,43~90℃),発哺(ほつぽ),熊ノ湯,木戸池(単純泉,43℃)などの温泉が山ノ内温泉郷を形成する。中心集落は湯田中。1927年長野電鉄が湯田中まで開通してから,志賀高原を中心に地元資本によって観光開発が進められ,上信越高原国立公園の中心的な観光地として発展した。スキー,ハイキングなど四季を通じて行楽客が多い。近年志賀高原の北に位置する奥志賀もスキー場を中心に開発が進み,焼額山と東館山のスキー場は,1998年冬季長野オリンピックの会場となった。夜間瀬川沿岸ではリンゴ,モモ,ブドウを産し,特にリンゴは矮化栽培の先進地として知られる。入浴する野猿で有名な地獄谷野猿公苑,渋の地獄谷噴泉(天),縄文時代の佐野遺跡(史)がある。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「山ノ内」の意味・わかりやすい解説

山ノ内(町)
やまのうち

長野県北東部、下高井郡の町。1955年(昭和30)平穏(ひらお)町と穂波(ほなみ)、夜間瀬(よませ)の2村が合併して成立。長野電鉄、国道292号、403号が通じる。東部は志賀高原、西部は高原から流下する横湯川・角間(かくま)川がつくる扇状地の長野盆地北東端にあたる。横湯川・角間川が合流して夜間瀬川となる地に中心地区の湯田中温泉(ゆだなかおんせん)街がある。湯田中温泉のほか、地獄谷、安代(あんだい)、渋(しぶ)、上林(かんばやし)、角間、穂波、星川などの温泉があって湯田中渋温泉郷(山ノ内温泉郷)とよばれ、県下有数の温泉町となっている。また志賀高原はスキーのメッカとして知られ、年間観光客445万余人(2010)の4分の3近くがスキーヤーである。農村部では米作のほか、リンゴ・巨峰ブドウを栽培するが耕地は少ない。1998年(平成10)冬季オリンピックのスキー・スノーボード競技の開催地の一つ。面積265.90平方キロメートル、人口1万1352(2020)。

[小林寛義]


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百科事典マイペディア 「山ノ内」の意味・わかりやすい解説

山ノ内[町]【やまのうち】

長野県北東部,下高井郡の町。夜間瀬(よませ)川流域,志賀高原とその北方山地を占める。中心は湯田中温泉(純食塩泉など,49〜97℃)で,上林(かんばやし),発哺(ほっぽ),熊ノ湯などを含めた山ノ内温泉郷や,志賀高原など上信越高原国立公園玄関口にあたり,長野電鉄が通じる。265.90km2。1万3678人(2010)。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「山ノ内」の意味・わかりやすい解説

山ノ内
やまノうち

神奈川県南東部,鎌倉市中部の地区。鎌倉の中心市街とは巨福呂坂にへだてられ,落ち着いた古都風情を色濃く残す。鎌倉時代の初期には府外であったが,北条氏に実権が移ってから建長寺円覚寺が建立され,鎌倉の北境となった。室町時代には関東管領上杉氏が屋敷を構え,山内上杉氏と呼ばれた。 1927年国鉄横須賀線の北鎌倉駅が開設され,鎌倉の北の入口として観光客でにぎわうようになった。数多くの史跡・名勝・国宝がみられる。建長寺は鎌倉五山の1位で,七堂伽藍がそろい庭園もみごと。円覚寺は同じく2位で,舎利殿は禅宗建築の典型。道場としても名高い。ほかに同4位の浄智寺,女人救済の駆込寺として知られる東慶寺,アジサイの名所明月院などがある。

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世界大百科事典(旧版)内の山ノ内の言及

【鎌倉[市]】より

…八幡宮境内には1928年開館の市立国宝館と51年日本最初の近代美術館として開館した県立近代美術館などがある。八幡宮から北西へ小袋坂の切通しを越えるとJR北鎌倉駅に近い山ノ内で,ここには北条時頼創建の建長寺,北条時宗創建の円覚寺のほか,周辺には鎌倉五山の一つ浄智寺,縁切寺で知られる東慶寺がある。八幡宮の東隣が源氏の居館の跡で,最初の幕府所在地,その中央背後に頼朝墓がある。…

※「山ノ内」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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