精選版 日本国語大辞典 「山王峠」の意味・読み・例文・類語 さんのう‐とうげサンワウたうげ【山王峠】 福島県と栃木県の境にある日光街道の峠。江戸時代は会津と江戸を結ぶ間道の一つとして利用。南すそに横川宿があった。標高約九〇〇メートル。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by
日本歴史地名大系 「山王峠」の解説 山王峠さんのうとうげ 福島県:南会津郡田島町糸沢村山王峠田島町と栃木県藤原(ふじはら)町を結ぶ峠で、標高九〇六メートル。近世には陸奥国会津郡から下野国塩谷(しおや)郡へ抜ける下野街道(現国道一二一号)の国境の峠であった。またここは分水嶺でもあり、当峠を源として山王川(荒海川支流)が北流する。峠名は頂上近くに祀られていた山王神社に由来する。同社は明治一五年(一八八二)会津三方(さんぽう)道路開削後に麓の山王茶屋隣に移築された。当峠を通る道は、中世に長江(ながえ)庄を領した長沼氏の通行路として早くから開通していたと思われる。慶長―元和期(一五九六―一六二四)に下野街道として整備され、元和三年には雪中行旅の便を図るため当峠に茶屋が設けられている(南山新道之記)。 山王峠さんのうとうげ 栃木県:塩谷郡藤原町横川村山王峠帝釈(たいしやく)山地を越えて福島県と栃木県を結ぶ峠で、横川(よこかわ)集落から峠(とうげ)沢に沿って男鹿(おじか)岳の支峰を北へ登った所にある。標高九〇六メートル。国道一二一号が北へ通り、福島県南会津(みなみあいづ)郡田島(たじま)町へ抜ける。近世には下野から陸奥に通じる会津西街道の国境に位置する。「会津藩家世実紀」正保四年(一六四七)六月一一日条によれば、下野国絵図作成にあたり宇都宮藩では山王峠より南の三依(みより)郷の絵図と郷帳の提出を求めた。ところが三依郷肝煎は、山王峠を国境とする伝えはあるが由来を知る者はいないとし、高原(たかはら)峠から北が陸奥国であると主張した。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by
日本大百科全書(ニッポニカ) 「山王峠」の意味・わかりやすい解説 山王峠さんのうとうげ (1)福島・栃木県境、国道121号が帝釈山地(たいしゃくさんち)を越える峠。標高約900メートル。福島県側道路は日光街道、栃木県側は会津(あいづ)西街道という、かつては会津と下野(しもつけ)(栃木県)を結ぶ重要な交通路であった。(2)栃木県日光市光徳(こうとく)地区と同栗山(くりやま)地区を結ぶ奥鬼怒(おくきぬ)スーパー林道の山王帽子山(2077メートル)と三岳(みつだけ)(1945メートル)鞍部(あんぶ)の峠。この峠道は西沢金山の鉱石運搬のための道路であったが、いまは日光国立公園内にあって観光路としての性格をももつ。[平山光衛] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例 Sponserd by
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「山王峠」の意味・わかりやすい解説 山王峠さんのうとうげ 栃木県北西部,男体山の北西,三岳と山王帽子岳との間にある峠。標高 1739m。日光市の光徳と川俣温泉とを結ぶ山王峠越えの山王林道が 1964年に全通し,資源開発および観光に利用されている。日光国立公園に属する。 山王峠さんのうとうげ 福島県と栃木県境,会津西街道 (国道 121号線) が帝釈山地を越える峠。標高 906m。峠の南側は栃木県日光市,北側は福島県南会津町に属する。 1980年,峠の東方に山王トンネルが開通。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by