コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

役夫工米(読み)やくぶくまい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

役夫工米
やくぶくまい

「やくぶたくまい」ともいう。平安~鎌倉時代に,伊勢内宮,外宮の式年造営の費用を調達するため,公領荘園など全国に課せられた公事夫役代りに米を徴収したので,この称がある。室町時代には銭で徴収している。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディアの解説

役夫工米【やくぶくまい】

伊勢神宮の20年に1度の式年(しきねん)遷宮の造宮費用として諸国の荘園公領に課せられた臨時課税。〈やくぶたくまい〉とも。律令制下では労働力は伊勢・美濃・尾張・三河・遠江の5国の役夫,造営費用や役夫の食料は神税や正税(しょうぜい)をあてた。1076年・1078年の内・外宮の式年遷宮頃から役夫工米制が採用された。国々に一定量が割り当てられ,国衙(こくが)が作成した賦課田数などを記した配符(はいふ)を基に,国衙官人や造宮使配下の催使(役夫工使)が徴収した。厳しい課徴に荘園側の抵抗も強まった。鎌倉末期には守護が徴税に関与するようになり,銭納化も進む。室町時代には賦課および免除権が幕府に移ったが,本格的な徴収は1462年の遷宮が最後。→段銭
→関連項目国役

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典 第2版の解説

やくぶくまい【役夫工米】

平安後期から室町期にかけ,伊勢神宮の20年1度の式年遷宮の造営費として,諸国の公領・荘園から臨時に徴収した米。〈やくぶたくまい〉ともいう。もともと,伊勢遷宮の造営費は朝廷の官庫物および神宮の神郡,神田,神戸からの神税をあて,労働力は伊勢,美濃,尾張,三河,遠江5ヵ国から徴発した役夫によっていたが,11世紀中ごろからの中世的収取体系の成立以降,その費用,労働力を全国的規模で賦課,徴収する役夫工米制に変わった。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

やくぶくまい【役夫工米】

平安時代以降、伊勢神宮内宮・外宮の造営に際して、朝廷が全国の荘園公領に賦課した、臨時の公事。徴収権は鎌倉幕府の成立とともに漸次武家方へ吸収され、南北朝末期には室町幕府によって完全に掌握された。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

今日のキーワード

RE100

2014年に国際環境NGO「The Climate Group」が開始した国際的な企業連合。業務に使用する電力の100%を再生可能エネルギーに転換することを目的としている。認定を受けるためには、「企業...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android