行住坐臥(読み)ギョウジュウザガ

デジタル大辞泉 「行住坐臥」の意味・読み・例文・類語

ぎょうじゅう‐ざが〔ギヤウヂユウザグワ〕【行住××臥】

仏語。人の起居動作根本である、行くこと・とどまること・座ること・寝ることの四つ四威儀
日常の振る舞い。また、つね日ごろ。「―初心を忘れない」
[類語]立ち居振る舞い立ち振る舞い起居挙措不断日頃ひごろ常日頃つねひごろ常常いつも平生へいぜい平素日常平常通常常時常住常に絶えず終始始終ずっと日夜夜昼絶え間ない明け暮れ明けても暮れても寝ても覚めても朝な夕な昼夜をおかず昼夜を分かたず夜を日に継ぐ

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精選版 日本国語大辞典 「行住坐臥」の意味・読み・例文・類語

ぎょうじゅう‐ざがギャウヂュウザグヮ【行住坐臥】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「ぎょうじゅざが」とも )
  2. 歩くこと、止まること、すわること、臥すこと、この四つはすべての動作の基本であるところから、仏教では、特に規律を定め、これを四威儀という。日常の立ち居ふるまい。
    1. [初出の実例]「行住坐臥、事三宝造次顛沛、必一乗」(出典:本朝文粋(1060頃)一三・為左大臣供養浄妙寺願文〈大江匡衡〉)
    2. 「行住坐臥(ぎゃうヂウサグ)を嫌はねば、四儀の称念に煩ひなく」(出典:源平盛衰記(14C前)三九)
    3. [その他の文献]〔心地観経‐二〕
  3. ( が日常行なわれる動作の基本であるところから ) 平生。ふだん。いつも。
    1. [初出の実例]「なほなほ行住座臥に心を歌になすべしと侍りしなり」(出典:西行上人談抄(1225‐29頃))

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四字熟語を知る辞典 「行住坐臥」の解説

行住坐臥

日常の立ち居ふるまい。転じて、平生。ふだん。いつも。

[使用例] 海軍大臣専属の護衛官をつとめた。〈略〉行住坐臥それとなく大臣のそばにつき添っているのが仕事であった[阿川弘之米内光政|1978]

[解説] 「行」は歩くこと、「住」は止まること、「坐」は座ること、「臥」は寝ることで、この四つはすべての動作の基本であるところから、仏教ではこれを四威儀といい、転じて日常、ふだんの意となりました。

[類語] 日常坐臥常住坐臥

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「行住坐臥」の意味・わかりやすい解説

行住坐臥
ぎょうじゅうざが

仏教用語。人間の日常生活上の基本的な行動,歩く,立止まる,すわる,横たわることの4つをいい,四威儀ともいう。

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