旧東海道沿いにある。臨済宗大徳寺派、金湯山と号し、本尊釈迦如来。開山は京都大徳寺八三世以天宗清、開基は北条早雲。早雲の嫡男氏綱が父の遺命に基づき建立。創建は大永元年(一五二一)といわれているが、それ以前にさかのぼるとも考えられる。「北条記」には仏殿・法堂・山門・衆寮・食堂など大徳寺を模した本格的な禅刹であったと伝える。
氏綱は「御門前ニ候上」として
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
神奈川県足柄下郡箱根町にある臨済宗大徳寺派の寺。山号は金湯山。北条氏綱が父早雲の菩提のため建立,父を開基,大徳寺の以天宗清を請じて開山とした。創建は1521年(大永1)といわれる。1542年(天文11)に勅願寺となる。北条氏からは永楽176貫余の寺領を与えられたが,90年(天正18)豊臣秀吉の小田原攻めの際,豊臣方の本陣とされた。大檀越北条氏の滅亡後は廃寺同様に衰微したが,1648年(慶安1)菊径存知が徳川家光の外護(げご)をえて,諸堂の再建に努力,旧観に復した。そのため菊径を中興開山とする。境内は東西28町(約3km),南北20町(約2.2km)の広さであったという。本尊は運慶作と伝える釈迦如来。境内には,北条長氏(早雲),氏綱,氏康,氏政,氏直の北条氏5代の墓のほか,今大路道三の墓や宗祇の句碑もある。寺宝には,歴代の綸旨,土佐光起筆の北条氏5代画像,宗祇法師画像をはじめ,兆殿司,雪舟,啓書記の絵など文化財が多い。
執筆者:船岡 誠
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
神奈川県足柄下(あしがらしも)郡箱根町湯本にある臨済(りんざい)宗大徳寺派の寺。金湯山(きんとうざん)と号する。本尊は釈迦如来(しゃかにょらい)。1521年(大永1)小田原(おだわら)の北条早雲(宗瑞(そうずい))の遺命によってその子氏綱(うじつな)が、京都大徳寺から第83世以天宗清(いてんそうせい)を請じて開山とし、北条家の菩提(ぼだい)寺として建立した。1590年(天正18)豊臣(とよとみ)秀吉の小田原攻めにあたって秀吉はこの寺を本陣とした。小田原城落城後は北条氏の外護(げご)を失って廃寺同様となったが、1648年(慶安1)徳川家光(いえみつ)から朱印状を与えられて復興された。寺内には早雲、氏綱、氏康(うじやす)、氏政(うじまさ)、氏直(うじなお)の小田原北条氏5代の墓、連歌(れんが)師宗祇(そうぎ)の墓と句碑がある。寺宝には北条早雲画像、織物張文台及硯箱(すずりばこ)1組(以上は国重要文化財)、北条氏綱・氏康画像(県指定文化財)などがある。
[菅沼 晃]
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