消光には,蛍光やリン(燐)光などのルミネセンスの強度がなんらかの作用によって減少する現象と,複屈折性の結晶板を偏光方向が互いに直交している2枚の偏光子の間に置いて見るとき,結晶板を回転していくとある特定の方位で視野が暗黒になる現象との二つがあり,前者をクエンチングquenching,後者をエクスチンクションextinctionという。
クエンチングは,(1)発光分子の有している励起エネルギーを消光物質との衝突によって失うか,(2)消光物質との衝突によって化学反応を起こしたり,発光を起こさない分子間化合物をつくるか,(3)発光分子が,非放射遷移や分解反応などによって発光を起こさない分子状態に変わる,などの方法で起こる。したがって,他の消光物質との衝突によって誘起される場合と,赤外線照射(赤外消光)や温度上昇(熱消光または温度消光)または磁場をかけるなどの外部からの作用に基づく場合とがある。発光分子の濃度の上昇による消光を濃度消光または自己消光という。
エクスチンクションは,結晶中での光の振動方向が一方の偏光子の偏光方向と一致するときに起こる。
執筆者:正畠 宏祐
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
【Ⅰ】[別用語参照]蛍光の消光【Ⅱ】りん光の消光:残光状態にある蛍光体に適当な赤外線を照射すると,残光の強度がいちじるしくかつ急速に減少する現象.消尽ともよばれ,暗視器に利用される.【Ⅲ】偏光顕微鏡において,直交ニコル間の複屈折物質が,回転によりある角度で暗視野を呈する現象.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
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出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
二十四節気の一つ。元来,太陰太陽暦の 12月中 (12月後半) のことで,太陽の黄経が 300°に達した日 (太陽暦の1月 20日か 21日) から立春 (2月4日か5日) の前日までの約 15日間で...
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