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浸染 ひたしぞめ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

浸染
ひたしぞめ

しんせん,つけぞめともいう。染色技法の一種。糸や布を染液に漬け,さらに媒染剤によって発色,定着させる方法。絞染 (→纐纈 ) ,板締,ろう,糊などを用いて防し模様をつくる。

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デジタル大辞泉の解説

しん‐せん【浸染】

[名](スル)《「しんぜん」とも》
液体がしみ込んで、それに染まること。
浸透して感化されること。また、感化すること。
「王政の時より仏道久しく人心に―し」〈田口日本開化小史
染料の溶液の中に、織物・織り糸などを浸して染め上げる染色法。→捺染(なっせん)

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百科事典マイペディアの解説

浸染【しんぜん】

丸染(まるぞめ)とも。糸または布全体を,染料を溶かした液に浸して無地に染めること。ときには布の一部を絞ったり(絞染),布に蝋で模様を描いたり(蝋染)してから浸染して模様を出すこともある。
→関連項目染色染色機

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世界大百科事典 第2版の解説

しんぜん【浸染 dip dyeing】

染色物全体を染液に浸して染める無地染の染色法。一般に繊維は非常に多種類の方法によって染色されるが,染色法は浸染および捺染(なつせん)に分けられる。繊維材料を染色する前に染色しやすくするための準備工程を行い,染色後は後処理,仕上げ・加工の工程を経て最終製品とする。準備工程は木綿の場合,毛焼き,のり(糊)抜き,精練,漂白の順で行われる。原綿中にはペクチン質,臘質,脂肪質,タンパク質,色素,灰分などが含まれているので,紡績油,のりなどとともに浸染前に除いておかなければならない。

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大辞林 第三版の解説

しんせん【浸染】

( 名 ) スル
〔「しんぜん」とも〕
液体がしみこんでそまること。
だんだんに物事が浸透すること。 「漢語漸く世俗に-し/日本開化小史 卯吉
繊維製品を染料の溶液に浸して染める染色法。ひたし染め。

しんぜん【浸染】

( 名 ) スル

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

浸染
しんせん

(ひた)し染め、漬け染め、浴染(よくせん)ともいう。糸や布帛(ふはく)を染めるときに、友禅染めや小紋染めなどのように、染料を刷毛(はけ)で塗る引き染めや塗り染め、型で押したり擦り込んだりする擦り染めなどに対して、染液の中に被染物を浸して染める方法をいう。織物のための糸染めは、ほとんどこの方法によって行われる。染め方は、染料を煮出し、または熱湯をかけて色素を浸出した液に漬ける温浴が多いが、染料によっては、たとえば紅(べに)染めのように、加熱しないで、水の中で物理的に染料をもみ出した染液を用いる場合とがある。また染料そのものがそのままでは被染物に染着しないものには、鉄塩タンニン、アルミニウム塩などの媒染剤を用いるが、染液に漬ける前に、被染物にこれを浸透させておく場合と、染料に浸してのちにこれを施す場合とがあり、前者を先媒染(さきばいせん)、後者を後(あと)媒染という。染料の溶解を容易にし、また発色をよくするための助剤(酸、アルカリなど)は、多く染液に加えて用いられる。
 所望の染め色をつくるためには、化学染料のように、あらかじめ染料を混ぜ合わせることのできない天然染料では、1色ずつ何度か重ね染めを行う。この過程で、模様染めの場合、絞り、糊(のり)、ろうなどの防染法を適宜加除することによって数色に染め分けることも行われる。板締め染めの場合、被染物を挟んで締めた型板を染め液に浸けるかわりにこれに液を注ぎかける注染(ちゅうせん)(注ぎ染め)が行われることが多いが、これも塗り染めに対する浸し染めという意味では、浸染法に入るべきものであろう。[山辺知行]

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世界大百科事典内の浸染の言及

【染色】より

…特別な例を除いて一般的には染料は水溶液として分子状に拡散したのち,染料の繊維に対してもつ特定の親和性(染着性)によって繊維上に収・固着される。染色は技術的には浸染捺染に分けられるが,染色の原理として共通するのは,なんらかの形をとる水溶性(後述するように分散染料のような例外はある)と,染料分子またはイオンのもつ繊維高分子材料に対する親和性に基づく染着性である。染色される繊維の種類は木綿,麻などの植物性天然繊維,羊毛,絹などの動物性天然繊維,ビスコース,キュプラなどの再生繊維,アセテート,トリアセテートの半合成繊維のほかに,ポリアミド,ポリエステル,ポリアクリロニトリル,ポリビニルアルコールホルマールなど数多くの合成繊維があり,それぞれの化学的性質,物理的構造などはきわめて多様にその染色性を支配する。…

※「浸染」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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