淡泊(読み)タンパク

デジタル大辞泉 「淡泊」の意味・読み・例文・類語

たん‐ぱく【淡泊/淡白/×澹泊】

[名・形動]
味・色・感じなどが、あっさりしていること。また、そのさま。「―な味の料理」⇔濃厚
性格や態度がさっぱりしていること。こだわりやしつこさがないこと。また、そのさま。「金銭に―な人」
[類語](1あっさりさっぱり/(2からっとさっぱりさばさばあっさり気さく明朗陽気明るい朗らか瀟洒しょうしゃ清楚楚楚垢抜け灰汁あく抜け洗練こざっぱりすっきりさらり洒落る小洒落た垢抜けるさばけるスマートシック

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精選版 日本国語大辞典 「淡泊」の意味・読み・例文・類語

たん‐ぱく【淡泊・淡薄・澹泊】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) ( 「たんばく」とも )
  2. 物事の感じがあっさりしていること。さっぱりとしていること。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「酒がのみたくとも、ちっと飲み、朝夕をも淡泊にして」(出典:史記抄(1477)一九)
    2. 「紹介も、挨拶も、一切抜きで、アッケないほど、淡泊なものだった」(出典:自由学校(1950)〈獅子文六〉鮎料理)
    3. [その他の文献]〔白居易‐秋寄微子詩〕
  3. 執着心がうすいこと。執拗でないこと。貪欲でないこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「淡泊無慾、寂寞無声」(出典:三教指帰(797頃)中)
    2. [その他の文献]〔孔叢子‐独治〕
  4. 味、風情(ふぜい)、人の気持などがあっさりしていること。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「剋限参内。今日直物。又可除目云々。余即罷出。事依淡薄」(出典:小右記‐永延二年(988)二月二七日)
    2. 「その詠める所を見るに、風情淡薄、力なきこと柳条の如し」(出典:国歌八論(1742)官家)
  5. 色や質感などが淡くうすいこと。光が弱いこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「反照の光は淡薄なるが故に、物体微小なる時は、覚知すること能ざる也」(出典:暦象新書(1798‐1802)上)

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普及版 字通 「淡泊」の読み・字形・画数・意味

【淡泊】たんぱく

あっさりして無欲。〔東観漢記、均伝〕書を治め、老を好む。淡泊無欲、淨自ら守り、游宦(いうくわん)をはず。

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