コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

湯立 ゆだて

百科事典マイペディアの解説

湯立【ゆだて】

熱湯によって神意を占ったり,清めをしたりする神事。〈ゆたち〉とも。神社などの庭で大釜に湯をわかし巫女(みこ)や禰宜(ねぎ)がササの葉で湯をまきちらし,自身や参詣者の頭上にふりかける。
→関連項目花祭(民俗)

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト百科事典マイペディアについて | 情報

世界大百科事典 第2版の解説

ゆだて【湯立】

〈ゆたち〉ともいう。神前に大釜をすえ湯をわかし,巫女(みこ),神職,修験者などが手に笹をもち,それを釜の熱湯にひたし,自身や周囲の人々にふりかける儀礼。現在ではふりかけられる湯は清め祓いの機能をもつと考えられ,また神楽と結びついた湯立神楽は各地にみられる。古くは湯立のことを問い湯とも呼び,卜占の一種とされていた。神前で湯気をたちこめさせることは,巫女などを神がかりの状態にさせ,託宣(たくせん)をうかがうためのものであった。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

湯立
ゆだて

神前の大釜(おおがま)に湯を沸かして神意を問い、笹(ささ)を振りつつ湯を周りに振りかける清め祓(ばら)いの行事。「ゆたて」「ゆだち」ともいう。古代には「盟神探湯(くかたち)」という行事があり、神前で沸かした熱湯を手で探らせ、真偽正邪の判断を行った。中世には「湯起請(ゆぎしょう)」とよばれる一種の神判があり、盗みなどの実否をただすために熱湯に手を入れさせて判定した。湯立を問湯(といゆ)とよぶ所もあるように、神意を問う方式であったことを示す。神意を問うことを目的とした湯立は、島根県の美保神社で春の節分祭にかつて行われた湯立神事が名高く、一年神主とよばれる頭人が湯釜の中に入って神がかりとなり、託宣をした。修験道(しゅげんどう)に取り入れられた湯立は、修験者の験力を示す行法にもなり、また神楽(かぐら)と結び付いて湯立神楽として芸能化した。[渡辺伸夫]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

湯立の関連キーワード保呂羽山の霜月神楽天竜村の霜月神楽花祭(愛知県)霜月祭[遠山]花祭り・花祭花祭(民俗)遠山の霜月祭神楽(歌舞)湯を立てる宮城野温泉湯立て神楽西巌殿寺荻[町]霜月神楽上[村]湯立神事民俗芸能坂部冬祭伊勢神楽壬生狂言

今日のキーワード

明鏡止水

《「荘子」徳充符から》曇りのない鏡と静かな水。なんのわだかまりもなく、澄みきって静かな心の状態をいう。「明鏡止水の心境」...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

湯立の関連情報