焼(読み)ショウ

精選版 日本国語大辞典 「焼」の意味・読み・例文・類語

やき【焼】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「やく(焼)」の連用形の名詞化 )
  2. ① 焼くこと。また、その焼いた様子。〔物理学術語和英仏独対訳字書(1888)〕
  3. ② 刀などに粘土を塗り、刃の部分の土を除去して火で焼き、熱を強く通してからぬるま湯で冷却して堅くすること。また、その焼いたもの。
    1. [初出の実例]「汝が太刀が定成らば地はだ焼の様躰を覚へて居るか」(出典:虎寛本狂言・長光(室町末‐近世初))
  4. ③ 「やきもの(焼物)」「やきざかな(焼魚)」「やきとり(焼鳥)」などの略。
    1. [初出の実例]「惣々やめにしたる洗足〈去来〉 打鮠(うちはえ)を焼と鱛と両方に〈洒堂〉」(出典:俳諧・市の庵(1694)閏五月廿二日落柿舎乱吟)
  5. ④ 嫉妬(しっと)すること。ねたむこと。やきもち。
    1. [初出の実例]「『これはけしからぬ。エエきいてさへごうはらだ』『きついやきさ』」(出典:洒落本・郭中奇譚(1769)船窓笑詰)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「焼」の読み・字形・画数・意味

焼
常用漢字 12画

(旧字)燒
人名用漢字 16画

[字音] ショウ(セウ)
[字訓] やく・たく

[説文解字]

[字形] 形声
声符は堯(尭)(ぎよう)。堯に・繞(じよう)の声がある。〔説文〕十上に「(や)くなり」とあり、草木を焚(や)くことをいう。堯は土器を積んで棚(たな)におく形。これに火を加えて土器として焼成することを燒という。帝尭陶唐氏という名号も、堯と陶との関係を示すものであろう。

[訓義]
1. やく、やける、土器をやきあげる。
2. たく、火をたく。
3. 熱する、熱を加えて熟する。
4. あつい、あかい、わかす。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕燒 ヤク・タク・モユ

[声系]
堯・嶢ngyは同声。嶢は焦嶢、赤土の禿山をいう。繞・饒nji、xyもみな堯声。繞・饒は多くめぐらす意で、土器を焼成するときの意をとる。は(叫)・(きよう)などと同じく、擬声的な語であろう。tziには焼く意がある。

[熟語]
焼夷▶・焼雲▶・焼煙▶・焼霞▶・焼棄▶・焼毀▶・焼器▶・焼牛▶・焼燻▶・焼研▶・焼硯▶・焼交▶・焼荒▶・焼香▶・焼痕▶・焼殺▶・焼残▶・焼紙▶・焼死▶・焼▶・焼▶・焼酒▶・焼心▶・焼身▶・焼銭▶・焼磚▶・焼草▶・焼葬▶・焼丹▶・焼炭▶・焼▶・焼▶・焼田▶・焼熱▶・焼▶・焼燔▶・焼眉▶・焼焚▶・焼▶・焼鑪▶
[下接語]
延焼・炎焼・熏焼・残焼・焦焼・田焼・燃焼・半焼・燔焼・晩焼・焚焼・兵焼・炮焼・野焼・類焼・烈焼

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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