熊毛(読み)くまげ

精選版 日本国語大辞典 「熊毛」の意味・読み・例文・類語

くまげ【熊毛】

  1. ( 古くは「くまけ」とも )
  2. [ 一 ] 山口県の南東部の郡。熊毛(室津半島大部分を占め、長島・祝島・八島などを含む。〔二十巻本和名抄(934頃)〕
  3. [ 二 ] 鹿児島県の南西海上の郡。種子(たね)屋久(やく)・口永良部(くちのえらぶ)三島からなる。〔二十巻本和名抄(934頃)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「熊毛」の意味・わかりやすい解説

熊毛
くまげ

山口県中東部、熊毛郡にあった旧町名(熊毛町(ちょう))。現在は周南市(しゅうなんし)の南東部を占める地域。1956年(昭和31)勝間(かつま)、三丘(みつお)、高水(たかみず)、八代(やしろ)の4村が合併して熊毛町成立。2003年(平成15)徳山市新南陽(しんなんよう)市、鹿野(かの)町と合併、周南市となる。旧熊毛町地域は、下松(くだまつ)市の東に接する。その大部分は丘陵地で、北部は特別天然記念物ツル(ナベヅル)の渡来地の八代高原、南部は島田川中流の小盆地に水田農村が開けている。中央部の丘陵地を東西にJR岩徳(がんとく)線、国道2号、東海道・山陽新幹線が走る。また、さらにその南側を山陽自動車道が走り、熊毛インターチェンジが設置されている。周南市の熊毛総合支所のある呼坂(よびさか)は、古代山陽道の周防駅(すわのえき)に比定される所で、近世以降は宿駅市場町として栄えた。近年は周南工業地区の近郊として住宅団地の開発が進み、人口の急増が目だった。式内社熊毛神社の諫鼓(かんこ)踊、二所神社の花笠(はながさ)踊は風流(ふりゅう)系で、それぞれ県指定の無形民俗文化財。島田川沿いに国民保養温泉三丘温泉がある。

三浦 肇]

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百科事典マイペディア 「熊毛」の意味・わかりやすい解説

熊毛[町]【くまげ】

山口県南東部,熊毛郡の旧町。岩徳線,山陽自動車道,国道2号線が通じる中心の呼坂(よびさか)は山陽道沿いの旧市場町。米麦,木材,ミカンを産し,乳牛も飼育。八代はツル渡来地(特別天然記念物)として有名。三丘(みつお)温泉がある。2003年4月,徳山市,新南陽市,鹿野町と合併して周南市となる。70.50km2。1万6038人(2000)。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「熊毛」の意味・わかりやすい解説

熊毛
くまげ

山口県南東部,中国山地の南端で,下松市の東に接する地域。旧町名。 1956年八代,高水,勝間,三丘 (みつお) の4村が合体して町制。 2003年徳山市,新南陽市,鹿野町と合併し周南市となった。中心集落の呼坂はかつて山陽道の市場町。町域南部の島田川流域に小平野と丘陵が広がり,米作が主産業。周南工業地域を控え宅地化が進む。北部八代高原のナベヅルおよびその飛来地は特別天然記念物として有名。東部に三丘温泉と島田川遺跡群がある。花笠踊り,諫鼓 (かんこ) 踊りなど民俗芸能も多い。 JR岩徳線,国道2号線,山陽自動車道が通る。

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改訂新版 世界大百科事典 「熊毛」の意味・わかりやすい解説

熊毛 (くまげ)

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