(読み)カリ

デジタル大辞泉 「狩」の意味・読み・例文・類語

かり【狩/狩り】[書名・曲名]

(狩)俳句雑誌。昭和53年(1978)、鷹羽狩行主宰により創刊。平成30年(2018)終刊。
(狩り)《原題、〈ドイツJagdモーツァルト弦楽四重奏曲第17番変ロ長調の通称。1784年作曲。「ハイドン四重奏曲」中の第4作。通称は狩りの角笛に似た音型があることに由来する。
(狩り)《原題、〈フランス〉La Chasseハイドン交響曲第73番ニ長調の通称。全4楽章。通称は、自作歌劇から狩りの場面を描写した序曲を、第4楽章に転用したことに由来する。

しゅ【狩】[漢字項目]

常用漢字] [音]シュ(呉) [訓]かる かり
鳥獣かり立てて捕まえる。かり。「狩猟
[名のり]もり
難読狩座かりくら狩人かりゅうど

かり【狩(り)/猟】

山野で鳥獣を追いかけて捕らえること。りょう。狩猟。 冬》弓張や―に出る子のかげぼふし/嘯山
(接尾語的に用い、「がり」と濁る)
魚介類をとること。「潮干―」
㋑山野で植物観賞・採集すること。「まつたけ―」「もみじ―」
㋒追いたてて捕らえること。「山―」「魔女―」
[補説]作品名別項。→かり

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「狩」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 9画

[字音] シュ
[字訓] かり・めぐる

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 形声
声符は守(しゅ)。狩猟の狩には、もと獸(獣)の字を用いた。獸は單(単。羽飾りのある楯の形)と、口(大猟を祈る祝詞の器、(さい)の形)と犬(猟犬)とに従う字で、狩猟の方法を示し、狩の初文。狩はその形声の字である。〔説文〕十上に「火田なり」(段注本)とあり、草原を焼いて巻狩りすることで、また焚ともいう。〔左伝、定元年〕「大陸(地名)に田(かり)して焚す」の〔注〕に「火田なり」とあり、田とは畋猟(でんりよう)の意。金文の〔員鼎(えんてい)〕に「王、昏(こんなん)(地名)に獸(かり)す。王、員(人名)に犬を執らしむるに、休善とせらる」とあって、畋猟には犬を用いた。〔公羊伝、荘四年、注〕に「狩なるは、上は宗に共承する以、下は兵行をする以なり」とあって、その獲物は犠牲として供薦し、その方法は戦闘の教習に資するものであった。天子諸侯の地をめぐることを巡狩といい、天子が諸侯に屈してその地に赴くときにも、〔春秋、僖二十八年〕「天王、河陽に狩す」のようにいう。

[訓義]
1. かり、かりする、野をやいて狩する。
2. 天子が諸侯の地をめぐる、地方に赴く、征伐に出かける。
3. 治める、やしなう。
4. 獣と通じ、けもの。
5. 守と通じ、守る。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕狩 カリ 〔字鏡集〕狩 カリ・カル・ケモノ・ヲサム

[語系]
狩・獸sjiuは同声。(捜)shiu、索sheakも声に通ずるところがあり、もと同系の語であろうと思われる。

[熟語]
狩取・狩人・狩田・狩猟
[下接語]
狩・出狩・巡狩・大狩・帝狩・冬狩・苗狩

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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