日本歴史地名大系 「瑠璃光寺」の解説
瑠璃光寺
るりこうじ
瑠璃光寺
るりこうじ
瑠璃光寺
るりこうじ
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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山口市香山町にある曹洞(そうとう)宗の寺。保寧山(ほねいさん)と号する。本尊は薬師如来(やくしにょらい)。応仁(おうにん)の乱で戦死した陶(すえ)弘房の菩提(ぼだい)を弔うため、その夫人が1471年(文明3)に吉敷(よしき)郡仁保(にほ)村(現山口市仁保中郷)に一寺を建立し安養(あんよう)寺と称した。開山は大庵須益(たいあんすやく)。その後1492年(明応1)に弘房の持仏薬師如来を本尊として隣地に寺を建立、安養寺を廃して瑠璃光寺と改めた。1586年(天正14)小倉(こくら)(北九州市)で没した吉川元春(きっかわもとはる)の霊牌(れいはい)所となり、元春の法名により海翁(かいおう)寺と称したが、のち旧号に復する。当寺は中国三か寺の一つで、一時は中国地方に門末170余か寺を擁した。1690年(元禄3)仁保から香積(こうしゃく)寺の旧地であった現在地に移る。香積寺は大内義弘(よしひろ)が建立、1604年(慶長9)に毛利(もうり)氏が解体して五重塔(国宝)のみ残されていた。五重塔は、大内盛見(もりはる)が兄義弘(よしひろ)の霊を弔うために建立したものといい、瑠璃光寺移転で同寺のものとなった。寺宝には『正法眼蔵(しょうぼうげんぞう)』の写本(県有形文化財)などがある。
[菅沼 晃]
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