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狭き門 せまきもんLa Porte Étroite

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

狭き門
せまきもん
La Porte Étroite

フランスの小説家アンドレ・ジッドの小説。 1909年刊。作者自身は小説 (ロマン) と区別して物語 (レシ ) と称した。アリサジェローム現世での幸福を犠牲にして貫かれる福音書的な愛を主題としている。

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デジタル大辞泉の解説

せまきもん【狭き門】[書名]

《原題、〈フランス〉La Porte étroiteジード長編小説。1909年刊。キリスト教的禁欲主義のために従弟ジェロームへの愛を断念し、人知れず死んでいくアリサの悲劇を描く。

せまき‐もん【狭き門】

[連語]
キリスト教で、救いに至る道が困難であることをたとえた語。マタイによる福音書7章およびルカによる福音書13章のイエスの言葉による。
競争者が多くて就職や入学などがむずかしいことのたとえ。

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百科事典マイペディアの解説

狭き門【せまきもん】

ジッドの小説。1909年に《新フランス評論NRF)》に連載。いとこのジェロームを愛しながら,徳の化身として狭きを選び,修道院に入って死んだ少女アリサの悲劇を描く。

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大辞林 第三版の解説

せまきもん【狭き門】

ジードの小説。1909年刊。従弟に対する恋を犠牲にして、ひたすら禁欲的な信仰の中で短い生涯を閉じた女性アリサの魂の悲劇を描く。

せまきもん【狭き門】

( 連語 )
〔新約聖書マタイ福音書七章「狭き門より入れ、…生命にいたる門は狭く、その路は細く、之を見出す者すくなし」より〕 天国の救いに至る道が困難であることの象徴的表現。
就職や進学などの、競争の激しい難関をいう。 「競争率五〇倍の-」

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

狭き門
せまきもん
La Porte troite

フランスの作家アンドレ・ジッドの長編小説。1909年発表。幸福を求めて愛し合いながら結局は悲恋に終わる物語。アリサは従弟(いとこ)のジェロームを愛しながら、地上的な愛を退けて人知れず死んでいく。アリサの行為は、不倫の母親についての苦しい思い出や、ジェロームを心ひそかに愛している妹への優しい思いやりなどもその原因と考えられる。これらはアリサのモデルである従姉(いとこ)のマドレーヌ(後のジッド夫人)の実際の経験でもあった。だが悲劇の真の原因はアリサの厳しい禁欲主義である。ところがこの禁欲主義はマドレーヌのそれであったと同時に、ジッドの青春時代を強く支配していたものでもあった。したがって、アリサは作者自身の分身でもある。非人間的な自己犠牲のむなしさに対する厳しい批判の書でありながら、苦悩のなかに甘美な情緒が漂っているのは、作者の胸中に楽しかった自分たちの青春へのノスタルジーが去来していたからに違いない。[新庄嘉章]
『『狭き門』(山内義雄訳・新潮文庫/川口篤訳・岩波文庫) ▽新庄嘉章訳『グリーン版世界文学全集第1集33巻』(1962・河出書房新社)』

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