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祇王(読み)ぎおう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

祇王
ぎおう

妓王,義王とも書く。『平家物語』巻一に出る白拍子平清盛の寵を受け栄えるが,清盛仏御前に心を移したため,妹祇女,母とともに尼になって嵯峨に住む。やがて御前も尼になり,4人一緒に仏道修行に努め,極楽往生する。謡曲や室町時代の物語に同名の作がある。

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デジタル大辞泉の解説

ぎおう〔ギワウ〕【祇王/妓王】

平家物語に登場する人物。京都の白拍子平清盛の寵愛(ちょうあい)を受けたが、のち、自分の推挙した仏御前にその寵が移ったため、母・妹とともに尼となり、嵯峨(さが)往生院に隠棲した。
謡曲。三番目物宝生金剛喜多流。喜多流では「二人(ふたり)祇王」。平清盛をめぐる白拍子の祇王と仏御前の葛藤(かっとう)を描く。

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世界大百科事典 第2版の解説

ぎおう【祇王】

(1)平曲の曲名。平物(ひらもの)。フシ物。平清盛はわがままいっぱいに暮らしており,その最愛の白拍子に祇王という女があった。白拍子の始まりは,鳥羽院のころの島の千歳と和歌の前の2人で,水干に烏帽子(えぼし)を着けて太刀を帯びて舞い,男舞と呼ばれていた(〈中音(ちゆうおん)〉)。祇王は遊び女たちのうらやみの的だったが,仏御前(ほとけごぜん)という若い白拍子が,自分も一度はというので清盛邸に推参した。祇王の取りなしで清盛の前へ出た仏御前は,〈君を始めて見る折は,千代も経ぬべし姫小松……〉という今様をみごとに歌って人々を感動させた(〈三重〉)。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

祇王
ぎおう

滋賀県中南部、野洲(やす)市上屋(かみや)周辺の地域。旧義王村。平清盛(きよもり)の寵愛(ちょうあい)を集めた白拍子(しらびょうし)祇王、祇女の生地と伝えられる。この地はもと水利が悪かったが、祇王が清盛に願って用水路が掘削されたという伝説がある。その遺徳をしのんで江部という地名を祇王と改め、水路も祇王井川と称したという。祇王の木像と祇王、祇女の塔という2基の古石塔のある妓王寺がある。[高橋誠一]

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世界大百科事典内の祇王の言及

【祇王寺】より

…山号は高松山。《平家物語》によると,仏御前(ほとけごぜん)に清盛の寵愛を奪われた白拍子の祇王は,嵯峨に庵を結んで尼となった。当寺は小倉山の東麓,二尊院の北,祇王の庵があったという場所にあり,法然の高弟念仏房が開いた往生院の故地にも当たる。…

※「祇王」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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