粟島(香川県)(読み)あわしま

日本大百科全書(ニッポニカ) 「粟島(香川県)」の意味・わかりやすい解説

粟島(香川県)
あわしま

香川県西部、瀬戸内海の塩飽(しわく)諸島の一島。1955年(昭和30)までは粟島村三豊(みとよ)郡詫間(たくま)町を経て2006年(平成18)からは三豊市に属している。面積3.68平方キロメートル。3島が砂州で連結し、三方に脚を伸ばしたおもしろい形をしている。松、砂浜、段々畑などが相まって風景は美しい。江戸時代から多くの船乗りを輩出してきた塩飽諸島の伝統を引き継ぎ、1897年(明治30)に村立の海員養成学校(のちの国立粟島海員学校)が創立され、船員を輩出してきたが、1987年に廃校、跡地には粟島海洋記念公園ができ、島のシンボルとなっている。漁業と畑作農業に従事し、真珠養殖も手がけている。島の中央部、潟(かた)の粟島港と本土の三豊市詫間町詫間の須田港との間、また、島の東部に位置する塩谷の上新田港、志々島経由で同じく詫間の宮の下港との間に定期航路が開かれている。人口は328(2009)で、減少傾向にある。

[稲田道彦]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android