総集(読み)ソウシュウ

デジタル大辞泉 「総集」の意味・読み・例文・類語

そう‐しゅう〔‐シフ〕【総集/×湊集】

[名](スル)
すべてが集まること。また、すべてを集めること。「連続ドラマの―編」
「重もなる者共―して、百事を議し」〈竜渓経国美談
漢籍で、多くの人の詩文を集めたもの。→別集
[類語]全集全書大系選集作品集・著作集集成選書叢書

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精選版 日本国語大辞典 「総集」の意味・読み・例文・類語

そう‐しゅう‥シフ【総集・湊集・湊聚シュウ・綜緝】

  1. 〘 名詞 〙 すべて集まること。すべてを集めること。また、集められた結果できたものもいう。
    1. [初出の実例]「綜緝六芸。可善作之軌範」(出典:垂髪往来(1253)三月日)
    2. 「人烟稠密貨物湊集は、旧城下を最とす」(出典:地方官会議日誌‐七・明治八年(1875)六月二八日)
    3. 「畢竟生徒の夙に学校に湊集して」(出典:彼日氏教授論(1876)〈ファン=カステール訳〉一〇)
    4. [その他の文献]〔徐陵‐為貞陽侯与陳司空書〕

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普及版 字通 「総集」の読み・字形・画数・意味

【総集】そうしゆう(しふ)

全体を集める。また、別集(個人の詩文集)に対して、多数作者・作品を集録したものをいう。〔隋書、経籍志四〕集なるは、安の後、辭賦轉(うた)たく、衆家の集、日に以(すで)に廣なるを以て、晉代の摯(しぐ)、~辭賦より下、各條貫を爲し、合して之れをみ、謂ひて別と爲す。

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改訂新版 世界大百科事典 「総集」の意味・わかりやすい解説

総集 (そうしゅう)
zǒng jí

中国古典の伝統的な図書分類において,2人以上の詩文を選録あるいは網羅した書物をいい,個人の詩文集を〈別集〉と呼ぶのに対する。今に伝わる最古の総集は,梁の昭明太子編《文選(もんぜん)》である。この書のように独自の見識基準で詩文を取捨選録する場合がもとより多いが,また,ある時代の一ジャンルの作品をすべて収める場合として,古くは明の馮惟訥(ふういとつ)《古詩紀》156巻がある。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「総集」の意味・わかりやすい解説

総集
そうしゅう
Zong-ji

中国,詩文集の一種。1人の詩文を集めたものを「別集」というのに対する語で,2人以上の詩文を集めた書のこと。代表的なものに,六朝時代梁の昭明太子が編纂した『文選 (もんぜん) 』,宋初の李 昉らの編纂した『文苑英華』などがある。

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世界大百科事典(旧版)内の総集の言及

【別集】より

…中国の伝統的な図書分類において,2人以上の詩や文を選録あるいは網羅した書物を〈総集〉というのに対して,一個人の詩文を集めた書物。賦・詩,そして散文では,上奏文など公的文書の草稿,政治論,古典論,各種の序文,送別の辞,伝記,哀悼の辞などを集録内容とする。…

※「総集」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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