デジタル大辞泉
「誘う」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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さそ・うさそふ【誘】
- 〘 他動詞 ワ行五(ハ四) 〙
- ① 相手に、ある事をするようにすすめる。勧誘する。誘引する。また、すすめていっしょに行く。いざなう。
- [初出の実例]「花の香を風のたよりにたぐへてぞ鶯さそふしるべにはやる〈紀友則〉」(出典:古今和歌集(905‐914)春上・一三)
- 「立も帰らで漕ぐ船を浦より外に誘(サソフ)らん」(出典:太平記(14C後)一一)
- ② まわりの状況が人の気持をひきつけて、そちらになびくようにさせる。ある気持、感慨を起こさせる。
- [初出の実例]「御琴の音いかにまさり侍らむと、思ひ給へらるる夜のけしきに、さそはれ侍りてなむ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)末摘花)
- 「すべて追憶をさそふ材料とならないものはない」(出典:東京の三十年(1917)〈田山花袋〉山の手の空気)
- ③ (物を)もち去る。(人を)さらってゆく。盗む。
- [初出の実例]「花さそふ嵐や峰をわたるらん桜波よる谷川の水〈源雅兼〉」(出典:金葉和歌集(1124‐27)春・五六)
- 「此笠を人にさそはれてはなりまらせぬ」(出典:虎明本狂言・地蔵舞(室町末‐近世初))
いざ‐な・う‥なふ【誘】
- 〘 他動詞 ワ行五(ハ四) 〙 ( 「いざ」は感動詞。「なう」は接尾語 ) さそう。勧める。また、勧めて連れて行く。さそいともなう。
- [初出の実例]「神我天神地祇を率(ひき)ゐ伊左奈比(イザナヒ)て必ず成し奉(まつ)らむ」(出典:続日本紀‐天平勝宝元年(749)一二月二七日・宣命)
- 「れいのものする山寺に、紅葉も見がてら、とこれかれいざなはるればものす」(出典:蜻蛉日記(974頃)下)
いさよ・ういさよふ【誘】
- 〘 他動詞 ハ行四段活用 〙 いざなう。さそう。
- [初出の実例]「人ならば宮こに見ましみや木のの露をいさよふ萩の夕風」(出典:壬二集(1237‐45))
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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