① マメ科のつる性一年草。アジア熱帯地方の原産で、日本には江戸時代に渡来し、畑に栽培される。葉は長柄をもつ三出複葉。小葉は卵状長楕円形で長さ一〇~一五センチメートル。夏、葉腋から上部にそりかえってやや垂れ下がる長い総状花序を出し、淡紅色または白色の蝶形花を多数つける。花はやや大形、がくは鐘形で上下二片に裂ける。豆果はかたい莢(さや)で、平たく弓状に曲がり鉈を思わせ、長さ約三〇センチメートル、幅約五センチメートル、一〇~一四個の種子を含む。種子は腎臓形で扁平、紅色または白色を帯び長いへそがある。若い豆果は福神漬けなどにして食用にする。また、全草を飼料や緑肥に用いる。漢名、刀豆。たちはき。たてはぎ。《 季語・秋 》 〔日葡辞書(1603‐04)〕