鉈豆(読み)ナタマメ

デジタル大辞泉 「鉈豆」の意味・読み・例文・類語

なた‐まめ【×鉈豆/刀豆】

マメ科蔓性つるせいの一年草。葉は長楕円形の3枚の小葉からなる複葉。夏、淡紅紫色か白色の花を穂状につけ、やや垂れる。豆果は長さ約30センチに達し、弓形に曲がる。熱帯アジアの原産で、江戸時代に渡来。若いさや福神漬などにする。たちはき。 秋》「―や垣もゆかりのむらさき野/蕪村
鉈豆ギセル」の略。
[類語]大豆小豆ささげそら豆落花生レンズ豆ひよこ豆隠元豆莢隠元豌豆莢豌豆グリンピース黒豆

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精選版 日本国語大辞典 「鉈豆」の意味・読み・例文・類語

なた‐まめ【鉈豆・刀豆】

  1. 〘 名詞 〙
  2. マメ科のつる性一年草。アジア熱帯地方の原産で、日本には江戸時代に渡来し、畑に栽培される。葉は長柄をもつ三出複葉。小葉は卵状長楕円形で長さ一〇~一五センチメートル。夏、葉腋から上部にそりかえってやや垂れ下がる長い総状花序を出し、淡紅色または白色の蝶形花を多数つける。花はやや大形、がくは鐘形で上下二片に裂ける。豆果はかたい莢(さや)で、平たく弓状に曲がり鉈を思わせ、長さ約三〇センチメートル、幅約五センチメートル、一〇~一四個の種子を含む。種子は腎臓形で扁平、紅色または白色を帯び長いへそがある。若い豆果は福神漬けなどにして食用にする。また、全草を飼料や緑肥に用いる。漢名、刀豆。たちはき。たてはぎ。《 季語・秋 》 〔日葡辞書(1603‐04)〕
  3. 植物いんげんまめ(隠元豆)」の異名。〔物類称呼(1775)〕
  4. なたまめギセル(鉈豆煙管)」の略。
    1. [初出の実例]「煙管も〈略〉彫刻を施さるるあり。其形に石州・如信・陀六・のべ・刀豆(ナタマメ)等あり」(出典:東京風俗志(1899‐1902)〈平出鏗二郎〉中)

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動植物名よみかた辞典 普及版 「鉈豆」の解説

鉈豆 (ナタマメ)

学名Canavalia gladiata
植物。マメ科のつる性一年草,園芸植物,薬用植物

鉈豆 (ナタマメ)

植物。隠元豆の別称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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