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鍛金 たんきんhammering

翻訳|hammering

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

鍛金
たんきん
hammering

工芸用語。鍛造火造りともいう。金,銀,鉄,銅などの展延性の大きい金属を熱し,金鎚で打ちのめしながら成形する技法。当り金の上で金を打出す鎚起 (打出し) の技法もこれに含まれる。これらの技法は古来,武器をはじめ宗教用具,美術工芸品,日常器具などに広く用いられた。今日の工業技術ではスチームハンマ,スピニング法などの動力による方法が大部分を占めているが,美術工芸品などの制作にはまだ広くこの方法が用いられている。

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デジタル大辞泉の解説

たん‐きん【鍛金】

金属を打ってきたえ、板や線・立体などの形状にのばして器物をつくること。また、その技法。打ち物。鎚金(ついきん)。鍛冶(かじ)。

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百科事典マイペディアの解説

鍛金【たんきん】

金属を板状,線状,立体状にたたきのばして器物を作ること。立体状にのばすことを鎚起(ついき),打出し,鎚出などという。作品には仏像(押出仏),銅鑼(どら),香炉,鉢,花瓶などがある。
→関連項目金属工芸

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世界大百科事典 第2版の解説

たんきん【鍛金】

打物(うちもの),鎚起(ついき)ともいう。平らな鉄床の上に金属塊を置き,金鎚(かなづち)や木槌で薄い板金を作る鍛造,打ちのばして作った板金を表裏から打ち,絞り縮めなどして立体的な花瓶,鍋などを作る〈鎚起技法〉,金属板を折りまげたり,鑞(蠟)付(ろうづけ)したりして立体的なものを作る〈板金技法〉に大きく分けられ,これらの技法を併用している場合が多い。この技法は金属の展延性を利用したもので,金属の発見された当初から行われた最も古い金属の成形技法である。

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大辞林 第三版の解説

たんきん【鍛金】

金属を打ち延ばして仏具・武具・花瓶などを立体的に形づくる技法。うちもの。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

鍛金
たんきん

金工技法の一種。金属の展延性・収縮性を利用してさまざまな器物をつくる技法で、鍛造(たんぞう)、打物(うちもの)、鎚金(ついきん)、鎚起(ついき)ともいう。金属塊を金槌(かなづち)や木槌で打ち延ばしたり、薄い板金を表裏から打ったり、金属のへらで絞ったり、折り曲げるなどして器物を成形するが、人類の金属利用の当初から行われた最古の金属成形技法である。すでに紀元前3000年ころのメソポタミアやエジプト、前1500年ころの中国殷(いん)代の遺品にその例がみられる。地金には古くは金・銀・銅が多いが、青銅・白銅・真鍮(しんちゅう)などの銅合金、鉄・錫(すず)もよく使われ、近年はプラチナ、アルミニウム、ステンレス鋼なども用いられる。
 日本には弥生(やよい)時代に大陸から採鉱・冶金(やきん)技術とともに伝えられて以来、多種多様の遺例をみるが、その技法は、他の諸国と同じく、鎚起、板金(ばんきん)、押出(おしだし)の三つに大別される。
(1)鎚起技法 打ち延ばした板金を表裏から打ち出し、絞り縮めなどして立体的に成形したり文様を浮き出させる技法で、古墳時代の太刀(たち)、馬具、装身具などにすでにみられ、奈良時代以降は鉢、柄(え)香炉、盤、銅羅(どら)など仏具に多く用いられた。室町時代には甲冑(かっちゅう)の付属具である面頬(めんぼお)、臑当(すねあて)の製作に受け継がれたが、明治に活躍した山田宗美(そうび)はとくにこの技法に秀で、一枚の鉄板から獅子(しし)や鳩(はと)など複雑な造形をみごとにこなしている。
(2)板金技法 金属板を折り曲げたり、ろう付けなどして立体的なものをつくる技法で、古くは7世紀に創建された近江(おうみ)(滋賀県)の崇福寺の塔心礎から出土した金銀舎利容器の製作にみられるほか、経箱、釣灯籠(つりどうろう)などにも用いられている。
(3)押出技法 原型の上に薄い板金をのせ、上からたたいて原型の形を転写する技法で、同一文様を何枚もつくれる利点がある。これがもっとも活用されたのは奈良時代に盛行した押出し仏で、これは半肉鋳造の仏像形の上に薄い銅板をのせ、上から槌でたたいて型になじませ、細部までよく写し取ってから外したものである。法隆寺の玉虫厨子(ずし)の内側に貼(は)られた千体仏や、長谷(はせ)寺の法華説相図の千体仏もこの押出技法による。ほかに唐招提寺(とうしょうだいじ)や東京国立博物館にも現存している。一方、正倉院には、鼻がつぶれたり、衣文(えもん)の彫りの深い押出し仏の原型として使用された半肉仏像が残っている。
 このほか、江戸時代に流行した鷲(わし)、鯉(こい)、竜などの鉄置物も特殊な鍛金作品で、刀鍛冶(かたなかじ)も広義には鍛金技法に属するといえる。近代以降は機械化による型打ち(プレス)やへら絞り(スピニング)による成形が行われ、大量生産が可能となった。[原田一敏]

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世界大百科事典内の鍛金の言及

【金属工芸】より

…このほか,近年では日常品の素材としてアルミニウム,ステンレス,ニッケルなど,また装身具材料としてホワイトゴールド,プラチナなどの貴金属が利用されている。 加工技法は大別して鋳金彫金鍛金に分けられる。鋳金は溶かした金属を鋳型に流し込んで成型する技法であり,彫金,鍛金は金属の塊や板を,鏨(たがね)を用いて彫ったり,切り透かしたり,打ち延ばしたりして,成型・加飾する技法である。…

※「鍛金」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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