三日市(読み)みつかいち

日本歴史地名大系 「三日市」の解説

三日市
みつかいち

[現在地名]庄原市三日市町

三日市村のほぼ中央を、南西から北東へ向けて通る備中新見路と、三日市で北へ分岐する川北小路かわぎたしようじに沿ってできた市場町。発生は中世にさかのぼると思われ、延文五年(一三六〇)正月二三日の滑円鏡譲状案(山内首藤家文書)に「いちはらの新三日いち」とみえる。

備中新見路は西の上原かみはら村から入り、祇園社前の祇園峠ぎおんだおを越え、村の中央部を抜けて恵蘇えそ三上みかみの郡境である戸郷とごう川を渡り、庄原村へ入る。川北小路は、川手かわて村で出雲路と結ぶが、市はまず川北小路に発生したと伝えられる。川北小路にはえびす社が残り、商業地であったことを示す。じび庄の地頭山内氏は、正和五年(一三一六)新市しんいち(現比婆郡高野町)蔀山しとみやま城を築き関東から移ったが、文和四年(一三五五)には本郷ほんごう村の甲山こうやま城に移ったといわれる(芸藩通志)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「三日市」の意味・わかりやすい解説

三日市
みっかいち

富山県北東部,黒部市北西部の旧町域。 1889年町制施行。 1940年石田村,田家村村椿村大布施村前沢村荻生村若栗村と合体して桜井町となり,1954年生地町と合体して黒部市となった。3の日に市の立つ市場町として,また黒部川控え北陸道宿場として発達した。黒部峡谷宇奈月温泉玄関口となっている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「三日市」の意味・わかりやすい解説

三日市(大阪府)
みっかいち

大阪府南部、河内長野市(かわちながのし)の一地区。旧三日市村。天見(あまみ)川と石見(いしみ)川の会合する河岸段丘上にあり、中・近世高野街道(こうやかいどう)(現、国道371号)沿いの市場宿場町として栄えた。南海電鉄高野線が通り沿線は住宅地化している。付近には府立花の文化園がある。

[編集部]


三日市(富山県)
みっかいち

富山県北東部、黒部市の北部にある地区。上街道と下街道が分岐する要地宿駅となり、また市場町でもあった。

[深井三郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の三日市の言及

【河内長野[市]】より

…大阪府の南東端に位置する市。1954年長野町と三日市,高向(たこう),加賀田,天見,川上の5村が合体,市制。人口11万7082(1995)。…

※「三日市」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android