使役(読み)シエキ

デジタル大辞泉 「使役」の意味・読み・例文・類語

し‐えき【使役】

[名](スル)
人を使って何かをさせること。働かせること。「牛馬のごとく使役する」
文法で、ある行為他人に行わせることを表す言い方。動詞に、文語では助動詞」「さす」「しむ」など、口語では助動詞「せる」「させる」「しめる」などを付けて言い表す。
[類語]駆使行使酷使人使い使用顎で使う

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「使役」の意味・読み・例文・類語

し‐えき【使役】

〘名〙
① (━する) 人をつかって仕事をさせること。人に命じて職務につかせること。働かせること。
史記抄(1477)一〇「使役であるほどに、呉から使役に出て還て其役を反するぞ」
※西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉二「少年を勧励し、工事の使役に供するに足らしめ」 〔管子‐小匡〕
軍隊で、勤務や訓練以外に臨時の仕事で兵隊を使うこと。また、その労働
真空地帯(1952)〈野間宏〉一「昼前、勤務と使役(シエキ)に出ていた兵隊たちがかえってくると」
③ 文法で、他人にその動作を行なわせることを示す語法

つかい‐やく つかひ‥【使役】

〘名〙
※別所長治記(1580‐92頃)「大将秀吉。〈略〉次宿老。次使役〈廿八人〉」
※吏徴(1845)別録「延宝三年乙卯正月廿六日御使役を御使番改む
使者役目
浮世草子武道伝来記(1687)一「風俗を使(ツカヒ)やくの女に作り」

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普及版 字通 「使役」の読み・字形・画数・意味

【使役】しえき

使う。はたらかせる。〔抱朴子、仙薬〕農四經に曰く、上は人をして身安く命び、昇りて天と爲り、~靈を役せしむ。

字通「使」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の使役の言及

【使番】より

…本来は戦時の軍陣にあって伝令・巡視の役目を務めた。古くは使役(つかいやく)ともいった。1617年(元和3)定役となり,このときの員数は28人あるいは25人という。…

※「使役」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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