動静(読み)ドウセイ

デジタル大辞泉 「動静」の意味・読み・例文・類語

どう‐せい【動静】

[名](スル)
物事の動き。ありさま。ようす。「動静を探る」「天下動静
行動したり、行動せずにじっとしていたりすること。
「時に随って―するが政事家の活手段」〈魯庵社会百面相
[類語]状態様相模様態様様態状況概況情勢形勢容体気配調子近況近状現状現勢現段階局面様子実況成り行き具合ぐあい有りさま有りよう性状事態雲行き風向きシチュエーション

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「動静」の意味・読み・例文・類語

どう‐せい【動静】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( ━する ) 動くことと静かなこと。事あることと事なきこと。また、行動したりしなかったりすること。どうじょう。
    1. [初出の実例]「動静治乱之不同。声之所和謂之楽」(出典:本朝文粋(1060頃)三・弁散楽〈秦氏安〉)
    2. 「時に随って動静(ドウセイ)するが政事家の活手段ぢゃ」(出典:社会百面相(1902)〈内田魯庵〉電影)
  3. 物事の動き・状態。有様。様子。どうじょう。
    1. [初出の実例]「凡近日之風聞、朝暮有変、遂其動静如何」(出典:玉葉和歌集‐治承五年(1181)四月二二日)
    2. 「間諜を用ひて世情の動静を探索するは」(出典:文明論之概略(1875)〈福沢諭吉〉二)
    3. [その他の文献]〔六韜‐虎韜・動静〕
  4. たちいふるまい。動止
    1. [初出の実例]「動静由衷、毛挙無失」(出典:日本文徳天皇実録(879)序)
    2. [その他の文献]〔礼記‐楽記〕

どう‐じょう‥ジャウ【動静】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「じょう」は「静」の呉音 )
  2. どうせい(動静)
    1. [初出の実例]「動静(どうじゃう)一致にして、法界性を全くす」(出典:梵舜本沙石集(1283)四)
  3. どうせい(動静)
    1. [初出の実例]「語黙動静(ドウジャウ)躰安然也」(出典:雑談集(1305)四)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「動静」の読み・字形・画数・意味

【動静】どうせい

行止。ふるまい。〔易、艮、彖伝〕時止まるべくんば則ち止まり、時行くべくんば則ち行き、動靜其の時を失はず、其のなり。

字通「動」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android