千草(読み)チグサ

デジタル大辞泉 「千草」の意味・読み・例文・類語

ち‐ぐさ【千草/千種】

《「ちくさ」とも》
いろいろの種類の草。やちぐさ。「庭の―」 秋》
千草色」の略。
[類語]草本春草若草夏草秋草冬草枯れ草干し草蔓草水草浮き草牧草薬草ハーブ野草庭草雑草下草下生え山草

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「千草」の意味・読み・例文・類語

ち‐ぐさ【千草・千種】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「ちくさ」とも )
  2. いろいろの草。多くの草。やちくさ。《 季語・秋 》
    1. [初出の実例]「秋の野の千くさの花は女郎花まじりておれる錦なりけり」(出典:貫之集(945頃)三)
  3. ちぐさいろ(千草色)」の略。
    1. [初出の実例]「浅黄の上を千草に色揚げて」(出典:浮世草子・日本永代蔵(1688)五)
  4. 植物つゆくさ(露草)」の異名。〔重訂本草綱目啓蒙(1847)〕
  5. ちぐさ(千種)

せん‐そう‥サウ【千草】

  1. 〘 名詞 〙 多くの草。種々の草。ちぐさ。
    1. [初出の実例]「上野原を一里斗り過れば千草万草露の色猶残り、野煙風音又よはし」(出典:海道記(1223頃)池田より菊川)

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動植物名よみかた辞典 普及版 「千草」の解説

千草 (チグサ)

植物。ツユクサ科一年草,薬用植物ツユクサ別称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の千草の言及

【千草街道(千種街道)】より

…三重県に入ると川沿いに下ればすぐ伊勢平野に出る。そして千草(菰野町)を経て桑名,四日市方面に至る。 中世にこの街道の通商交通の独占権を有していたのは,得珍保(とくちんほ)今堀郷を中心とする保内商人およびそれと連合したいわゆる〈四本商人〉と呼ばれる座商人群であって,毎年農閑期になると商品を肩に背負い,あるいは馬に背負わせて伊勢から美濃路まで行商を行った。…

【千種[町]】より

…町域の大部分は中国山地の三室山,後山(うしろやま)など標高1000m級の山々に占められ,中央部を南流する千種川沿いにわずかに耕地が分布する。中心の千草は志引峠を越えて美作と結ぶ街道の宿駅であった。古くから砂鉄の産地として知られ,江戸幕府の直轄製鉄所跡がある。…

※「千草」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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