交代鉱床の一種。マグマの活動により発生する高温の鉱化流体が岩石中を移動・上昇するときに,石灰岩やドロストーンの中を通過すると化学的に反応して,これらの岩石をケイ酸塩鉱物の集合体で置き換えてしまう。このような地質現象は交代作用とよばれ,新しく生成したケイ酸塩鉱物よりなる岩石はスカルンとよばれる。この際,鉱化流体中に溶存していた鉄,銅,亜鉛,鉛,タングステン,モリブデン,スズなどの有用金属も,硫化物や酸化物として沈殿して鉱床をつくる。このような鉱床は接触交代鉱床または高温交代鉱床とよばれる。〈接触〉とは,一般にこの鉱床が火成岩と堆積岩との接触部付近に生ずることによる。交代される岩石が石灰岩やドロストーンであるのは,これらの岩石をつくる炭酸塩鉱物が鉱化流体と化学的に反応しやすいことによる。しかし石灰岩やドロストーンの周囲の堆積岩や,鉱化流体の発生を引き起こした火成岩自身にも,交代作用が及ぶことも多い。鉱床の形態は,一般に石灰岩やドロストーンの形に支配され,層状,塊状,レンズ状などになる。規模は小さいものが多い。岐阜県神岡鉱山の亜鉛・鉛鉱床には,単一の鉱床で約100万tの亜鉛,9万tの鉛,600tの銀を含むものがあり,日本の例では最大級に属する。鉄・銅鉱床の例としては,岩手県釜石鉱山,福島県八茎鉱山などが著名で,釜石鉱山地域では交代作用により生じたスカルンの総量は数億tに達するといわれる。世界的にはタングステンの資源として重要で,カナダ,アメリカ,オーストラリア,中国などに好例がある。
執筆者:島崎 英彦
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contact metasomatic deposit
スカルン鉱床とほぼ同義。火成岩との接触部付近に形成される塊状熱水鉱床。火成岩からかなり離れて形成されることもあるため,あまり用いられなくなった。
執筆者:島崎 英彦
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