デジタル大辞泉 「転がす」の意味・読み・例文・類語 ころが・す【転がす】 [動サ五(四)]1 力を加えて転がるようにする。ころころと回転させて動かす。「丸太を―・す」「車を―・す(=自動車を運転する)」2 立っているものを倒す。ひっくり返す。横転させる。「テーブルの上のコップを―・す」「土俵の中央に―・す」3 物を無造作にほうっておく。「習作の数々を仕事場の片隅に―・してある」4 値段をつり上げるため、転売を繰り返す。「土地を―・す」[可能]ころがせる[類語]転ばす・倒す・ひっくり返す・覆くつがえす・倒こかす・裏返す・翻す・跳ね返す・転覆・逆転・逆様・寝かす・横たえる まろが・す【▽転がす】 [動サ五(四)]ころがす。「門口に立ちたる我を撞つき―・し」〈鴎外訳・即興詩人〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「転がす」の意味・読み・例文・類語 ころが・す【転】 〘 他動詞 サ行五(四) 〙 ( 「ころがる(転)」の他動詞 )① 物体に力を加えて、ある物の上や地面の上を、回転面に接するように回転させる。[初出の実例]「ほほほんと腮(あご)でころがし、ふふふんと鼻へぬかすに引かへて」(出典:滑稽本・浮世風呂(1809‐13)前)② 安定して立っているものを倒す。[初出の実例]「狸は〈略〉側に在った細引でグルグル巻にフン縛って土間に転(コロ)がして置いた」(出典:落語・化物(1896)〈四代目橘家円喬〉)③ 値段をつり上げるため、商品を二つ以上の業者の間で転売をかさねる。[初出の実例]「不動産業者は一つ物件を仲間同士で転がしたり、隠し合ったりするそうである」(出典:告訴せず(1974)〈松本清張〉二三)④ 俗に、人力車や、自動車を運転する。[初出の実例]「是から旦那と一緒に高台の挽車(くるま)、綱曳き跡押しで威勢能くガラガラガラと転がして来たのは」(出典:落語・思案の外幇間の当込み(1889)〈三代目三遊亭円遊〉)⑤ 道具などを雑然と置きっぱなしにする。[初出の実例]「向ふの方に転(コロ)がしてある、大きな材木のところを指した」(出典:金(1926)〈宮嶋資夫〉二六)⑥ いい声で歌を口に出す。[初出の実例]「『(悪く言はれりゃ腹が立つ)』と寂びた吭(のど)で寸許(ちょっぴり)転(コロガ)す」(出典:冷熱(1894)〈尾崎紅葉〉五) まろが・す【転】 〘 他動詞 サ行四段活用 〙 ( 「まろかす(丸)」と同語源 )① ころがす。丸くまわす。まろばす。[初出の実例]「漬ものやの押しいし、容易にまろがすべからず」(出典:寄合ばなし(1874)〈榊原伊祐〉初)② ぐるぐる回す。[初出の実例]「頭をまろがし振る、いみじくにくければ」(出典:春曙抄本枕(10C終)七六) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例