さん‐かい(‥クヮイ)【三槐】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 ( 中国、周代に太師・太傅(たいふ)・太保の三公が、朝廷の庭に植えた三本の槐(えんじゅ)に対座して執務にあたったところから ) 「さんこ…
さん‐かん【三寒】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 きびしい寒さが数日続くこと。また、その日々。《 季語・冬 》
さん‐かん【三羹】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 和菓子の羊羹(ようかん)、鼈羹(べっかん)、猪羹(ちょかん)の総称。〔庖丁聞書(室町末か)〕
さん‐くよう(‥クヤウ)【三供養】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 仏語。① 財物、香花などを捧げる財供養、菩提心を起こして自利利他の二つを行ずる法供養、一切の円融無碍(えんゆうむげ)を観ずる観行供養…
さん‐げん【三玄】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 仏語。臨済が修行者を教導する方法として説いた方法の一つ。ただし内容は明確ではない。後世、体中玄・句中玄・玄中玄の三つよりなると…
さん‐こ【三呼】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 三たび呼ぶこと。特に天子の賀を祝して万歳を三たび叫ぶこと。山呼。[初出の実例]「吾実に大日本帝国のために、万歳を三呼(さんコ)せずん…
さん‐こ【三鈷】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 ( 「さんご」とも ) 仏語。密教の修法(ずほう)に用いる仏具の一つ。金剛杵(こんごうしょ)の一種で、三鈷杵のこと。両端が三つまたに分か…
さん‐こう(‥カウ)【三香】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 絵画で、画題として菊・桂・水仙を描くことをいう。
さん‐こうごう(‥クヮウゴウ)【三皇后】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 太皇太后・皇太后・皇后のこと。三后。三宮。
さん‐さい【三際】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 仏語。過去と現在と未来の三つの世。三世(さんぜ)。[初出の実例]「心念口言、所レ修功徳、及以二三際一切善根一、其一廻二向自他法界、…
さんざん‐かん(‥クヮン)【三山冠】
- 精選版 日本国語大辞典
- 三山冠〈冠帽図会〉〘 名詞 〙 礼冠(らいかん)の一つ。髻(もとどり)を納める巾子(こじ)の部分を三つの山のような形にこしらえた黒漆塗りのかぶりもの…
さん‐し【三四】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 三と四。三か四。また、それくらいの数。三番目と四番目。[初出の実例]「三四の君、裳著せ奉り給はんとて、かしづきそし給ふ」(出典:落…
さん‐し【三糸】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 ( 三本の弦があるところからいう ) 三味線(しゃみせん)の異称。三弦。[初出の実例]「眼公の三糸(サンシ)で月の友桂の川浪をまるで一段、…
さん‐じげん【三次元】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 三つの方向にむかうひろがりをもっていること。たとえば、長さと幅と高さ(深さ)をもつわれわれの身のまわりの空間など。[初出の実例]「…
さん‐しゃみ【三沙彌】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 ( 「沙彌」は仏門にはいったばかりの未熟な僧 ) 仏語。年齢によって分けた沙彌の三種の別。七歳から一三歳をいう駆烏沙彌(くうしゃみ)、…
さん‐じゅ【三授】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 令制で、位階の授与の三方法の総称。天皇の勅任で五位以上の叙位の場合の勅授、太政官奏任で内八位外七位以上の叙位の奏授、太政官任命で…
さん‐じゅん【三旬】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 ( 「旬」は一〇日間の意 )① 月の三つの旬。上旬・中旬・下旬をいう。三澣(さんかん)。〔和漢名数(1678)〕② 三〇日間。一か月。ひと月。…
さん‐じょ(‥ヂョ)【三女】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 三人の女性。また、三人の娘。[初出の実例]「都俗の諺に曰ふ、『三女を生産すれば、一生安活す』と」(出典:江戸繁昌記(1832‐36)三)② …
さん‐しょう(‥シャウ)【三殤】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 ( 「殤」は若死にの意 ) 成年に達しないで死亡した者を、年齢により三種に分けていったもの。一六歳から一九歳までを長殤、一二歳から一…
さん‐しょく【三色】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 三種類のいろ。さんしき。② =さんげんしょく(三原色)③ 「さんしょくどうじゅん(三色同順)」の略。[初出の実例]「二枚になった発(ハ…
さん‐しん【三進】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 野球で、走者が三塁へ進むこと。
さん‐しん【三線】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 沖縄に伝わる弦楽器の一つ。形は三味線に似て三本の弦をもち、棹(さお)は黒檀・紫檀・桑などを用い、胴に蛇皮を張ったもの。棹は三味線よ…
さん‐ずん【三寸】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 一寸(約三・〇三センチメートル)の三倍の長さ。約九・〇九センチメートル。[初出の実例]「筒の中ひかりたり。それを見れば、三寸ばか…
さん‐せ【三施】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 仏語。三種の布施。財を施す財施、仏法を説いて会得(えとく)させる法施、衆生の恐れを取り除いて安らぎを与える無畏施(むいせ)の総称。ま…
さんぜ‐そう(‥サウ)【三世相】
- 精選版 日本国語大辞典
- [ 1 ] 〘 名詞 〙① 仏教の因果説と卜筮(ぼくぜい)の法と陰陽家の五行相生・相剋の説とを交え、人の生年月日・人相などから、過去・現在・未来にわた…
さんぞうし(サンザウシ)【三冊子】
- 精選版 日本国語大辞典
- 俳論書。三冊。土芳(とほう)著。元祿一五年(一七〇二)成立。「しろさうし」「あかさうし」「わすれ水」と題する三部の論書を後人が総称したもの。…
さん‐た【三多】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 文章の上達に必要とされる、多く読むこと、多くの文を作ること、多く推敲(すいこう)することの三つの条件。〔後山詩話〕
さん‐たい【三台】
- 精選版 日本国語大辞典
- [ 1 ] 「さんたいせい(三台星)」の略。[ 2 ] 〘 名詞 〙 ( [ 一 ]になぞらえていう ) 太政大臣・左大臣・右大臣の称。太政大臣は常置でないため、…
さんだい【三台】
- 精選版 日本国語大辞典
- 「さんだいえん(三台塩)」の略。[初出の実例]「三台塩。〈さむだいといふべし〉序ありけれどもたえたり」(出典:龍鳴抄(1133)下)
さん‐たいしゅ【三太守】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 天長三年(八二六)に上総(かずさ)・常陸(ひたち)・上野(こうずけ)の三国の守は、親王が任ぜられることになり、太守と称されるようになっ…
さん‐だん【三壇】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① =さんだんみしゅほう(三壇御修法)[初出の実例]「御修法今より三だんをぞ常の事にせさせ給へるに」(出典:栄花物語(1028‐92頃)初花)…
さん‐ちょう(‥チャウ)【三挺】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 「さんちょうだて(三挺立)」の略。[初出の実例]「おもかぢへとって屋根舟と三丁のあいだへ、一ぽんぐっとさほをいれて」(出典:洒落本…
さん‐てん【三天】
- 精選版 日本国語大辞典
- ( 「さんでん」とも )[ 一 ] 国を守り、民に福を与える三神。摩利支天・大黒天・弁財天の総称。〔文明本節用集(室町中)〕[ 二 ] バラモン教で、梵…
さん‐と【三都】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 三つの大きな都市。特に、京都・東京(江戸)・大阪をいう。三府。[初出の実例]「凡(およそ)広き三都(サント)にも、又二人と有まじき美婦…
さん‐なく(‥ワク)【三惑】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 ( 「さんわく」の連声 ) ⇒さんわく(三惑)
さん‐なくどう(‥アクダウ)【三悪道】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 ( 「さんあくどう」の連声 ) ⇒さんあくどう(三悪道)
さん‐のう【三農】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 ( 「周礼‐天官・大宰」の「三農生二九穀一〈注〉鄭司農云、三農、平地・山・沢也」から ) 平地での農耕と、山地での農耕と、川沢での農耕…
さんぱく‐がん【三白眼】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 黒目が上方にかたよって、左右と下部の三方に白目のあるもの。凶相とする。三白。[初出の実例]「眦(めじり)の稍下った三白眼(サンパクガ…
さんぱく‐もめん【三白木綿】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 木綿の一種。三河国(愛知県)から産する小幅の白木綿。経(たていと)に一六番木綿単糸、緯(よこいと)には上等のがら紡糸を用いて織ったも…
さん‐ばばあ【三婆】
- 精選版 日本国語大辞典
- 歌舞伎時代物の老母役のうち、最もむずかしい役とされる「近江源氏先陣館」の微妙(みみょう)、「菅原伝授手習鑑」の覚寿、「本朝廿四孝」(一説に「…
さん‐ひめ【三姫】
- 精選版 日本国語大辞典
- 歌舞伎時代物の姫君役のうち、最もむずかしい役とされる「本朝廿四孝」の八重垣姫、「鎌倉三代記」の時姫、「祇園祭礼信仰記」の雪姫の三役の称。
さん‐びゃく【三百】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 一〇〇の三倍。転じて、数の多いこと。[初出の実例]「過レ庭無レ父感レ秋時、三百三千更問レ誰」(出典:菅家文草(900頃)二・八月釈尊…
さん‐びょうし(‥ビャウシ)【三拍子】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 ( 古くは「さんぴょうし」とも )① 蹴鞠(けまり)で、鞠を一度けったのち二度めにけるまでの間に、三度足踏みして拍子をとること。〔遊庭秘…
さん‐ぴん【三品】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 三つの品物。また、三つの種類。〔文明本節用集(室町中)〕 〔易経‐巽卦〕② 絵や書のもつべき三つの品位。神品・妙品・能品の称。〔図…
さん‐ぶつ【三仏】
- 精選版 日本国語大辞典
- [ 1 ] 〘 名詞 〙 法身・報身・応身の三身。〔翻訳名義集‐六〕[ 2 ][ 一 ] 現在賢劫四仏の前、過去荘厳劫の最後の三つの仏のこと。毘婆尸・尸棄・毘…
さん‐ぼういん(‥ボフイン)【三法印】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 仏語。仏教の根本的立場を明らかにした三つの旗印で、仏教であることを証明する規準。諸行無常・諸法無我・涅槃寂静の三つをいう。〔法華…
さんぼん‐ぎ【三本木】
- 精選版 日本国語大辞典
- [ 1 ] 〘 名詞 〙 同じ所から枝が三つまたになって出ている木。山の神木として、伐ることを避ける。三本股。[ 2 ][ 一 ] 宮城県中央部の地名。江戸時…
さん‐まい【三枚】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 紙、板、貨幣、敷物、魚、楯など薄くて幅の広いもの三つ。[初出の実例]「合塵尾三枚」(出典:大安寺伽藍縁起并流記資材帳‐天平一九年(7…
さん‐む【三無】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 「無」のつく語を三つ並べて総称するときに用いる語。① 声なき楽、体なき礼、服なき喪をいう。精神があって形式がないこと。〔礼記‐孔子…
さん‐やく【三役】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙[ 一 ] 三つの重要な役割、役職の意。① 幕府勘定所の勘定奉行・勘定吟味役・勘定組頭のこと。〔地方凡例録(1794)〕② 名主・組頭・百姓代…