デジタル大辞泉
「終日」の意味・読み・例文・類語
ひめもす【終=日】
[副]「ひねもす」に同じ。
「―に悲しく見たてまつる」〈浜松・三〉
ひ‐すがら【終=日】
朝から晩まで。一日中。ひもすがら。
「春の―眼をば霞む山べにきはめつくし」〈曽丹集〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
ひねもす【終日】
〘名〙 朝から夕まで。一日中。ひねむす。ひめもす。ひめむす。
※
万葉(8C後)一八・四〇三七「乎敷
(をふ)の崎漕ぎたもとほり比禰毛須
(ヒネモス)に見とも飽くべき浦にあらなくに」
[語誌](1)「よもすがら」に対応する。「日」に
接尾語「ね」が付いた「ひね」に
助詞の「も」が付き、さらに接尾語「すがら」が付いた「ひねもすがら」の変化した語と思われる。
(2)上代から
中古にかけて多用されたが、
中世から
近世にかけては「ひめもす」の方が一般的で、中世には
ほかに「ひめもそ」「ひめむす」「ひねむす」などがあり、かなり語形が揺れていた。近世以降は再び「ひねもす」が多くなるが、
雅語として
規範意識に基づいて
古形に戻されたものと考えられる。
ひめもす【終日】
※
書紀(720)推古一二年四月(岩崎本室町時代訓)「
公事(をほやけのわさ)監
(いとま)靡
(な)し。終日
(ヒメモス)に尽し難し」
しゅう‐じつ【終日】
〘名〙 朝から晩まで。まる一日。ひねもす。
※続日本紀‐神亀二年(725)一一月己丑「宴飲終日。極レ楽乃罷」
※
古今著聞集(1254)四「心にまかせて終日
遊戯しける」 〔易経‐乾〕
ひめもそ【終日】
〘名〙 「ひめもす(終日)」の変化した語。
※米沢本沙石集(1283)一〇末「
自証の時は、終日
(ヒメモソ)に説
(とけ)ども不
レ説、
利他の時、無説の処に終日説也」
ひめむす【終日】
〘名〙 「ひめもす(終日)」の変化した語。〔観智院本名義抄(1241)〕
※信心録(ヒイデスの導師)(1592)三「ゲラウ ナドワ fimemusu(ヒメムス) ヒトニ ヤトワレ」
ひねむす【終日】
※忠見集(960頃)「ひねむすにみれどもあかずゆふつけて
かものやしろにおりやつがまし」
ひ‐すがら【終日】
〘名〙 朝から晩まで。しゅうじつ。一日中。ひもすがら。
※
曾丹集(11C初か)「あらかねの としの日かずを かぞへつつ すがのねの 長しと思ふ 春のひすから」
ひ‐も‐すがら【終日】
〘名〙 一日中ずっと。
※
俳諧・寛保四年歳旦帖(1744)「古庭に鶯啼きぬ日もすがら」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
普及版 字通
「終日」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報