デジタル大辞泉
「繁」の意味・読み・例文・類語
しげ【▽繁】
茂み。
「夏山の木末の―にほととぎす鳴きとよむなる声の遥けさ」〈万・一四九四〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
しじ【繁】
〘副〙 (多く「に」を伴って用いる)
① 草木の生い茂っているさまを表わす語。こんもりと。ぎっしりと。
※催馬楽(7C後‐8C)美濃山「美濃山に 之之
(シジ)に生ひたる 玉柏 豊の明
(あかり)に
会ふが愉しさや 会ふが愉しさや」
②
数量の多いさまを表わす語。すきまもないくらいたくさん。ぎっしりと。ぎっしりいっぱいに。
※
万葉(8C後)九・一七九〇「竹珠
(たかたま)を 密
(しじに)貫き垂れ 斎戸に
木綿取りしでて」
しげ・い【繁】
※漢書列伝竺桃抄(1458‐60)楚元第六「
暦算を置く人に
日食のしけい事を問へば不知と云わるるぞ」
※
歌謡・
田植草紙(16C中‐後)朝歌三番「みやつかいは、しげいもの」
※
日葡辞書(1603‐04)「ヒト xiguei
(シゲイ) トコロ〈訳〉人々がしばしば行く所」
※今年竹(1919‐27)〈
里見弴〉渡風流水「心の往き交ひ繁い沈黙」
しげ【繁】
〘名〙
※万葉(8C後)三・四七八「活道山
(いくぢやま) 木立の繁
(しげ)に 咲く花も うつろひにけり」
② たびかさなること。しきりであること。
※
歌舞伎・傾城筑紫𤩍(1814)
四段「篠を突くよふな雨のしげ」
はん【繁】
〘名〙 (形動) 多いこと。茂ること。また、そのさま。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報