デジタル大辞泉
「隠元豆」の意味・読み・例文・類語
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いんげん‐まめ【隠元豆】
〘名〙
① マメ科のつる性一年草。中央アメリカ原産で、各地で栽培され、品種も多い。葉は互生し、小葉は三枚で、約六センチメートルの
広卵形またはひし形卵形。夏、白または
淡紫色の花が腋生の総状花序の上に開く。さやは細長く、中に一〇個ほどの腎臓形の種子をもつ。種子の形や色は品種によって異なる。未熟果をさやのまま、あるいは熟した種子を食用とする。未熟果をさやのまま食べるものをさやいんげん、さやの丸いものをどじょういんげんという。
インゲンマメの名は、隠元禅師が中国からもたらしたことによるとするが、隠元禅師が伝えたものは、
別種のフジマメであるともいわれる。ごがつささげ。いんげんささげ。にどささげ。さいとう。さんどまめ。いんぎん。《季・秋》
▼いんげんまめの花《季・夏》
※
俳諧・俳諧四季部類(1780)七月「なた豆 隠元豆」
※俳諧・続一夜松後集(1786)「
蜻蛉のつるみながらに飛あるき〈
几董〉 いんげん豆のこける
秋風〈之兮〉」
② 「
ふじまめ(藤豆)」の関西地方での
異名。隠元禅師が承応三年(
一六五四)中国からもたらしたもの。また、隠元は
二種の豆を持ち帰り、関東には
ゴガツササゲ、関西にはフジマメを広めたという説もある。
※雑俳・千枚分銅(1704)「家もりの隠元豆で
うそぐらい」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
隠元豆 (インゲンマメ)
出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報