シンフォニア(英語表記)simfonia

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シンフォニア」の意味・わかりやすい解説

シンフォニア
simfonia

語源的には「ともに鳴り響く」こと。おもにバロック時代 (1600頃~1750頃) の器楽合奏曲をさす。その形式,あるいは様式は一定しないが,初期バロックではオペラカンタータなどの声楽曲の序または中間に挿入される器楽曲のことを一般にシンフォニアと呼んだ。一方単独の器楽曲として,ソナタカンツォーナなどと同等の形式内容をもつシンフォニアも存在した。 17世紀末頃にシンフォニアは,A.スカルラッティによってイタリア風オペラの序曲として形を整えられた。その急-緩-急という楽章配置とホモフォニックな様式は,あとに続く交響曲の発展を導く要因となった。なお,シンフォニアは,このほか交響曲と同義に用いられることもある。またバッハは,3声のインベンションに対する名称として用いている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

お手玉

世界各地で古くから行われている遊戯の一つ。日本では,小豆,米,じゅず玉などを小袋に詰め,5~7個の袋を組として,これらを連続して空中に投げ上げ,落さないように両手または片手で取りさばき,投げ玉の数や継...

お手玉の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android