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もてなし

世界大百科事典 第2版の解説

もてなし

客人に飲食や宿舎を与えてもてなす風習はほとんどあらゆる社会にみられるが,国家の権威が人心にいまだ十分浸透していない段階では,こうしたもてなしは,近代社会における場合とは比較にならぬほど大きな意義をもっている。 まず,そのような社会では,訪れる客のもてなしは個人の自由裁量にゆだねられるものではなく,一般に家や親族集団を単位として行われる社会的義務とみなされている。ホメロスの《イーリアス》の中に,敵対する2人の戦士が,互いの先祖がもてなしによって結ばれた関係にあることを知ると,ただちに戦いをやめるという有名なエピソードがあるが(詳しくは後述),それなどはホメロスの時代のギリシアにおいて,もてなしの紐帯(ちゆうたい)が〈相続〉されるものであったことを物語るものであろう。

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世界大百科事典内のもてなしの言及

【供給】より

…その一は,公的任務を負った使者などが,国家の施設である駅を利用し,食料・馬匹・役夫などの提供を受けることを意味する〈供給〉で,平安時代の半ば以降には,荘園領主や荘官が荘園内に派遣する使者が,行くさきざきで食料・馬匹の提供を受けることをも〈供給〉といった。その二は,そうした使者が目的地に到着したのち,その土地の人たちから酒食のもてなしを受けることを意味する〈供給〉で,こうした供応は3夜連続して行われるのが例であったから,これを三日厨(みつかくりや)・落付(おちつき)三日厨ともいった。〈落付〉は到着の意味である。…

【砂漠】より

…まったく見ず知らずの者に対しても,たいせつな家畜の1頭をほふってもてなすのもまれではない。かまどの大きさや灰の多さなど,もてなしのよさは,その人物の徳の高さ,寛大さの指標となるからである。代償に何も求めるわけではないが,未知の世界,たどってきた道すがらのことや牧草,水場などの情況を聞かせてもらっては,今後の移動の参考にする。…

【プージャー】より

…日々家庭で水,食物,花などを神像にささげる簡単なものから,寺院や祭りの場で詳細な儀軌にもとづいて祭官が執行するものまで,形式は多様である。基本は賓客のもてなしと同様の方法で神像を供養することで,蜜を混ぜた飲物マドゥパルカを賓客に供する,ベーダ時代の賓客歓待の儀礼に従うのを最善とする(〈プージャー〉の語は,このマドゥパルカを〈混ぜて供する〉を意味するサンスクリット〈プリチpṛc〉を語源としている)。 典型的プージャーはおよそ次のような儀礼で構成される。…

※「もてなし」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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