わらべうた

百科事典マイペディアの解説

わらべうた

子どもたちが遊びなどの日常生活の中で,口伝えにい継いできた歌。遊び仲間などによって伝承し,自由に作りかえられたりするが,伝統的要素がきわめて強い。まりつき,なわとび,鬼遊びなどの遊びの歌のほかにさまざまなとなえ歌がある。おとなが子どもに聞かせる歌や子守歌とは厳密には区別される。広義の民謡に含める。
→関連項目口承文芸童謡民俗音楽

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典 第2版の解説

わらべうた

子どもたちの遊びの中で,子どもによって選択され,作り変えられ伝えられる歌。わらべ歌(唄),童唄とも表記される。おとなが子どもの頃に歌った歌が伝えられることもあるが,おとなが子どものために創作した歌である童謡は,遊びで使う場合を除き,一般にここには含まれない。遊びの中ではなく年中行事の中で,子どもが参加し受け持つ歌,例えば正月の左義長(どんど焼き),夏の虫送り,秋の亥子(いのこ)などの歌もわらべうたとされる。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

わらべうた
わらべうた / 童歌・童唄

子供の歌のなかでも「童謡」が大人によってつくられたものをさすのに対して、主として子供自身の自発的な表現として歌い継がれてきた歌を総称する。したがって広義には、唱歌や歌謡曲をもじった替え歌をも含むが、一般には遊びなどを通して通時代的に伝承されてきたものだけをさすことも多く、伝承童謡ともよばれる。伝播(でんぱ)や伝承の過程で方言の影響を強く受けており、歌詞・曲調ともに、同系統の曲でも千差万別の変異形を示す。ことばは、数を順番に織り込んでいく数え唄やしりとり押韻など「ことば遊び」の形態をとるもの、掛け声的なもの、自然や年中行事を歌い込んだもの、早口・悪口の類が多い。音楽的には、二音、三音など比較的単純で歌いやすく、リズムもパターン化している。大多数は身体動作あるいは運動を伴い、数人ないし大ぜいでそろって遊び歌うところから、形式感も明白である。[山口 修]
『町田嘉章・浅野建二編『わらべうた――日本の伝承童謡』(岩波文庫) ▽北原白秋編『日本伝承童謡集成』改訂新版・全五巻(1974~76・三省堂) ▽広川勝美編『民間伝承集成3 わらべ唄』(1978・創世記) ▽小泉文夫著『子どもの遊びとうた――わらべうたは生きている』(1986・草思社)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内のわらべうたの言及

【日本音楽】より

…つまり,洋楽系の日本人の音楽は,〈日本の音楽〉というが,〈日本音楽〉とはいわないという考え方である。 この〈日本音楽〉には,いわゆる邦楽のほかに,民謡,童歌(わらべうた),民俗芸能の音楽などの民俗音楽や唱歌(しようか),軍歌,童謡,歌謡曲なども含まれることがある。このうち,民俗音楽は広義の〈邦楽〉に入れることもあるが,唱歌,軍歌,歌謡曲などは〈邦楽〉には入れないのが普通であるだけではなく,後述のように洋楽に扱うこともある。…

【民謡】より

…ヨーロッパで生まれた用語と概念で,今日ではアメリカ大陸でも,また,日本を含めたアジアの諸地域でも使用されている。民謡(ドイツ語ではVolksliedまたはVolksgesang,英語ではfolksong)の語はもともとは歌を指すが,楽器を含んだり,舞踊を伴うものも,この名称で総称することがあった。しかしここでは,民謡を声楽に限定し,楽器による民謡を含めるためには,民俗音楽Volksmusik(ドイツ語),folk musicの名称で記述を進めることとする。…

※「わらべうた」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

今日のキーワード

在職老齢年金

就業している高齢世代にも一定の年金を支給する制度。2004年の年金改正で、就労を阻害せず、働くことに中立な仕組みにするため、60歳代前半の人には厚生年金(定額部分も含む)の一律2割カットの仕組みを廃止...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

わらべうたの関連情報