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Phalacrocoracidae; cormorants, shags

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説


Phalacrocoracidae; cormorants, shags

カツドリ目ウ科の鳥の総称。約 40種からなり,全長 46~100cm。全世界に広く分布する大型の潜水採食性の鳥で,おもに魚類をとる。起源は古く,30種近くの化石種も知られている。羽色は,体全体が黒褐色のものが多く,一部の種では白い部分もある。は細長く,上嘴の先はかぎ状にとがる。顔には皮膚が裸出した部分があり,頸が長い。脚は太く,頑丈で,趾(あしゆび)には蹼(みずかき)がよく発達している。また尾羽の羽軸は硬く,水中で舵の役割を果たす。は体長のわりに短く,ガラパゴスコバネウ Phalacrocorax harrisi のように,非常に退化して飛翔力のない種もある。熱帯から寒帯にかけての内陸の大きな湖沼,河川や沿岸海域に分布し,集団で崖上や樹上,地面の上などに営巣し,繁殖する。日本にはウミウカワウヒメウチシマウガラス P. urile の 4種が繁殖分布している。なお,鵜飼いに使われている種は日本ではウミウだが,中国ではカワウである。

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デジタル大辞泉の解説

う【ウ】

「裏」の意の符丁。和本など袋綴(ふくろと)じにした本の裏ページにあたる紙面を示す。「五丁ウ」のように片仮名で書く。⇔
能楽で、打ち切りのを示す符号詞章の左下につける。

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大辞林 第三版の解説

う【ウ】

〔ウラ(裏)の略〕
和装本・唐本などで、その丁の裏の面であることを表す符号。「三ウ(三丁の裏)」のように普通、片仮名で書く。 ↔

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説


う / 鵜
cormorant

鳥綱ペリカン目ウ科に属する海鳥の総称。同科Phalacrocoracidaeの鳥は、全長48~101センチメートル、中形ないし大形で、世界各地の沿岸や内陸湖沼、大きな水系にすみ、潜水して魚類や甲殻類、両生類などをとらえて食べる。体は全身暗黒色で、緑や青色の金属光沢のあるものが多く、南半球には胸や腹が白または灰色のものがいる。頸(くび)と体は長く、尾もくさび形で長い。翼は広く大きい。嘴(くちばし)は細めで長く、先は鉤(かぎ)状に曲がり鋭い。目の周りの裸出部や足は鮮やかな明るい色であることが多い。雌雄同色で、若鳥は全体にくすんだ暗褐色である。繁殖期に頭部に冠羽や白斑(はくはん)が出るものもある。[長谷川博]

生態

体の最後部についた水かきのある足を用いて潜水し、獲物を追って鋭い嘴でとらえる。ごく小形の餌(えさ)は潜水中に飲み込むが、大部分の餌はいったん水面に浮上してから丸ごと飲み込む。水面に出たときでも体の大部分は水に漬かっていて、ちょうど頸から上が出ているようにみえる。このかっこうから、少し飛び上がるようにして頸を折り曲げ、すばやく潜水する。このように潜水して巧みに魚をとらえるというウの習性を利用したのが鵜飼(うかい)であり、古くから世界各地で行われていた。採餌(さいじ)しないときには水からあがって海岸の岩や樹上に止まり、体を立て翼を半開きにしたままじっとして羽毛を乾かす。海や湖の上を編隊をなして飛び、魚群を捜し出して着水する。おそらく目で魚をみつけるものと思われる。
 沿岸の島や断崖(だんがい)、湖沼の周りの樹上や崖(がけ)など外敵から安全な場所に集まって営巣する。2~4卵を産み、1か月近く抱卵するが、雛(ひな)はそろっては孵化(ふか)せず、成長差ができる。孵化した雛は、吐き出した餌を与えられ、5~6週間で巣から離れ、10~12週間で独立生活をするようになる。養育期間がこのように長いのは、雛が潜水して動きの速い魚類をとれるようになるまでに経験を積む必要があるからである。巣立ってから数年たって初めて営巣する。若鳥は高度な採餌技術を経験によって完成させてゆく。
 湧昇流(ゆうしょうりゅう)があり栄養塩の豊かな海域には豊かな生物群集ができ、そのような海域の安全な島には数多くの海鳥が密集して繁殖し、多量の魚類を消費する。また、それらが排出する糞(ふん)もたいへんな量になる。気候が比較的乾燥する南半球の大陸西岸では、何千年にわたって糞が堆積(たいせき)し石化して、グアノとよばれるリン鉱となり、この層は何十メートルもの厚さに及んだ。この主役はウ、カツオドリ、それにペリカンまたはペンギンであった。ペルーではグアナイムナジロウPhalacrocorax bougainvilliiが、アフリカ南部ではキノドハナグロウP. capensisが代表種である。グアノはかつて多量に採取された。これによって海鳥の営巣場所が破壊されたため、現在では採取量を管理し、永続利用を図っている。日本でも化学肥料の普及するまでは鵜の山を保護し、糞を肥料として利用していた。また、知多(ちた)半島鵜の山のカワウの集団繁殖地などは国の天然記念物に指定され保護されてきた。しかし、近年の環境変化によって数はかなり減少した。[長谷川博]

種類

世界に32種産し、3属にまとめられる。ウ属Phalacrocoraxに大部分が含まれ、日本には、ウミウP. capillatus、カワウP. carbo、チシマウガラスP. urile、ヒメウP. pelagicusが分布し繁殖する。この属の種は全長60~90センチメートルと大きく多くは海産である。コビトウ属Halietorは内陸の水系に生息し、全長48~58センチメートルとやや小形で、4種が含まれ、アジア、アフリカ、オセアニアの暖熱帯地方に分布する。残る1属は特殊なウで、ガラパゴスコバネウNannopterum harrisiとよばれ、翼が退化して、まったく飛べない。全長95センチメートル、熱帯に位置するガラパゴス諸島の特産種である。[長谷川博]

民俗

ウは出産とかかわりがある。『古事記』や『日本書紀』の鵜葺草葺不合尊(うがやふきあえずのみこと)の神話には、ウの羽で産屋の屋根を葺(ふ)く物語があり、産婦にウの羽を持たせると安産であるという俗信もある。中国でも、ウを抱いていると安産であるといい、妊婦がウを食べることを忌む風習もあった。ウは神祭りとも関係が深い。石川県羽咋(はくい)市の気多神社(けたじんじゃ)には、12月(旧暦11月)に「鵜祭(うまつり)」といって、生きたウを1羽捕らえて神前に供え、その動きで翌年の豊凶を占う神事がある。『古事記』には、ウに化した神が海底からとってきた粘土と海藻で、皿と火鑽(ひき)りの道具をつくり、料理をする話がある。
 魚を網に追い込む漁具を鵜縄(うなわ)といい、縄にウの羽をつけると効果的であるという。また、魚の骨がのどにささったときは、「鵜の喉(のど)」とか「鵜の鳥」などと唱えると骨がとれるというが、中国では、ウの羽や骨を焼いたものを石灰水に混ぜて飲むとよいという。これらは鵜飼の習俗と関連する俗信であろう。[小島瓔

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