ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ゴジュウカラ」の意味・わかりやすい解説
ゴジュウカラ
Sitta europaea; Eurasian nuthatch
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スズメ目ゴジュウカラ科の鳥。またはゴジュウカラ科ゴジュウカラ属の総称。ゴジュウカラSitta europaea(英名nuthatch)は,アジアからヨーロッパにかけての中緯度地方に分布しており,日本では北海道から九州にかけての山地に生息する。よく茂った森林にすみ,幹を登り降りしながら樹皮の表面や裂け目などにいる昆虫やクモをとって食べる。頭を下にして幹を伝い渡るのがうまい。ピピピピピとかフィフィフィフィとよくとおる声で鳴く。1年を通じて単独あるいはつがいで暮らしていることが多く,大きな群れになることはないが,秋・冬季,カラ類の混群に混じることはある。天然の樹洞に営巣し,出入口が大き過ぎるときには,泥をかためてそこを狭める。巣内には枯葉や樹皮を敷き,6~10個の卵を産む。抱卵は雌だけが行い,育雛(いくすう)は雌雄ともに行う。ヨーロッパでは,巣箱を利用するものもいる。この属のゴジュウカラ類は,アジア,ヨーロッパ,北アメリカに広く分布しており,全部で15~20種いる。体上面は灰青色か青色をしており,下面は白く,大部分の種に眼を横切る黒い過眼線がある。尾は短く,くちばしは細くてまっすぐ。多くは森林内でゴジュウカラと同様の生活をしているが,上面が青色系の3種は,亜熱帯や熱帯の森林の上のほうで暮らしている。また,ヨーロッパ南東部とアジア南西部に分布するイワゴジュウカラとそれに近縁な1種は,森林から出て,山地の低木や草の生える岩場にすんでいる。
執筆者:樋口 広芳
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
広義には鳥綱スズメ目ゴジュウカラ科に属する鳥の総称で、狭義にはそのうちの1種をさす。種としてのゴジュウカラSitta europaeaは全長14センチメートルの小形の鳥。背面は灰青色、腹面は白、下腹部がオレンジ色を帯びている。目を通る黒条がある。尾は短く、頑丈な短い足には長めの指とつめがある。ユーラシアに広く分布し、日本では九州以北にいるが、北海道のものは下腹部も白い。留鳥で、針葉樹林、落葉広葉樹林にすみ、木の幹や小枝を足の指でつかみながら身軽に走り回る。大枝の下面や幹を逆さになって動き回ることもできる。その際キバシリのように尾羽を使って支えることもしない。樹皮の割れ目、地衣類やコケ類の中を探し、枯れた部分を嘴(くちばし)でたたき割ったりして、虫をとって食べる。また、果実や樹木の種子も食べる。秋には針葉樹の種子などを盛んに枯れ枝に詰め込んで隠す。強い縄張り性があり、1羽かつがいで過ごしており、樹洞やキツツキの古巣に巣をつくり、巣箱にも入る。冬には他種との混群に入っている。ゴジュウカラ科Sittidaeはユーラシアと北アメリカに分布し、7~8種が知られており、いずれも樹林にすみ、よく似た形と習性をしている。東南アジアに多くの種が集中している。
[中村登流]
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