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サガ Saga

翻訳|Saga

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

サガ
Saga

北欧,ことにアイスランドの古い散文文学の一様式。広義には歴史,宗教,伝説などあらゆる内容の散文をさすが,通常は 12世紀後半から 14世紀前半にかけて書かれたノルウェーやデンマークの国王の伝記,アイスランドの豪族の物語,古い伝説,架空の物語などをいう。当時のヨーロッパ文学が一般に韻文の形をとっていたのに対し,これは力強いリアリスティックな散文で書かれ,作品の数もすこぶる多く,世界文学の奇跡的な達成とみられている。国王伝の最大の傑作はスノッリ・ストゥルルソンの『ヘイムスクリングラ』。緊密な劇的構成と客観的で極度に修飾を嫌うサガの特色を最もよく示しているのは,13世紀に書かれた氏族サガで,多くは作者不詳。『エギルのサガ』『ラクスデーラ・サガ』『ニャールのサガ』『グレッティルのサガ』が有名な長編。古いゲルマンの伝説を扱ったものに『ボルスンガ・サガ』があり,ほかに無数の中短編がある。 14世紀前半から大陸の影響で騎士道物語など架空のサガが流行するが,文学的には価値が低く,サガ文学は衰退した。

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百科事典マイペディアの解説

サガ

エッダとならんでアイスランドに残された古ノルド語による散文物語。12―13世紀に記録された史伝。スノッリ・ストゥルルソンの《ヘイムスクリングラ》のような大長編や短編を合わせて百数十編が書かれた。
→関連項目アイスランド語エイリークスカルド詩テグネール

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デジタル大辞泉プラスの解説

サガ

スクウェア(現スクウェア・エニックス)が発売するゲームソフトのシリーズ。ロールプレイングゲーム。1989年12月にゲームボーイ用ソフト「魔界塔士Sa・Ga」が発売。その後、スーパーファミコン用ソフト「ロマンシング サ・ガ」、プレイステーション用ソフト「サガ フロンティア」、プレイステーション2用ソフト「アンリミテッド:サガ」などが発売され、それぞれ続編も制作された。

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世界大百科事典 第2版の解説

サガ【Saga】

エッダ,スカルド詩とならんでアイスランドに残された古ノルド語による散文の物語。サガは〈語り〉〈語られたできごと〉〈物語〉を意味する。エッダが北ゲルマン人の間に伝えられた韻文による神話と英雄伝説であるのに対し,サガはアイスランド人が散文によりアイスランド植民(870ころ‐930ころ)前後の事情,定住後の国内生活,海外でのバイキング活動,同時代の首長らの争いなどを,12~13世紀の文献記載時代に入ってから簡潔な文体で年代記風に記したものである。

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大辞林 第三版の解説

サガ【Saga】

〔アイスランド語で、物語の意〕
古ノルド語による古代・中世の北欧散文物語の総称。主に一三世紀以降、アイスランドで成立。アイスランド植民以後のことを年代記風に記したもの。長短百数十編に及ぶ。サーガ。
転じて、(長編にわたる)英雄伝説・武勇伝・冒険談・歴史物語のこと。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

サガ
さが
Saga

エッダ、スカルド詩と並んでアイスランドに残された古ノルド語による物語。サガは「語り」「語られたできごと」「物語」を意味する。エッダが北ゲルマン人の間に伝えられた神話、英雄伝説の歌謡の集成であるのにひきかえ、サガは力強い散文により、アイスランド植民(870~930ころ)前後の事情、アイスランド定住後の国内生活、海外でのバイキング活動、同時代の首長らの争いなどを年代記風に記したものである。長短百数十編にも上るサガの分類には、内容によるものや、時代による分け方などさまざまあるが、ヤン・デ・フリースの『古代北欧文学史』を参考にして、「宗教的学問的サガ」「王のサガ」「アイスランド人のサガ」「伝説的サガ」の四つに分類するのが便利である。「宗教的学問的サガ」は、アイスランド植民のもっとも正確な記録である『植民の書』、アーリ・ソルギルソン(1068―1148)のアイスランド略史『アイスランド人の書』、キリスト教改宗を扱った『キリスト教徒のサガ』、スツルルング一族をはじめとするアイスランド共和制末期の豪族たちの確執を叙述した歴史『スツルルンガサガ』を含む。「王のサガ」は、アイスランドの国外が舞台で、主としてノルウェーの王侯の事績を内容とする。このうち最大のものは、スノッリ・スツルソンの書いたノルウェー王朝史『ヘイムスクリングラ』である。序章の「ユングリンガサガ」でノルウェーの王家の系譜を神代から説き起こし、以下16のサガで一人一人の王の生涯と治世を語る。ハラルド美髪王の統治860年から、マグヌス・エルリングソン王の1177年までの約300年を扱っているが、従来の聖蹟譚(せいせきたん)の誇張と不正確を排し、歴史と人物の真実を生き生きと描いている。このほか、ヨームスボルグを根拠地にしたデンマークのバイキングたちの活躍を扱った『ヨームのバイキングのサガ』、北米大陸やグリーンランド発見を語る『赤毛のエイリークのサガ』『グリーンランド人の話』などが「王のサガ」に含まれる。「アイスランド人のサガ」は質量ともにサガ文学中の圧巻といえる。このうち『エイイットル・スカットラグリームスソンのサガ』は、中世きっての英雄で第一の詩人とされる主人公の、祖父の代から4代にわたる一族の波瀾(はらん)に富んだ記録である。『グレティルのサガ』は、無口で荒っぽくけんか早い性格のグレティルが、不運につきまとわれ、追放生活のすえ凄惨(せいさん)な死を遂げる話。『ラックサー谷の人々のサガ』は、四度も結婚しながら、ついに最愛の者と結ばれることのなかった女性の執念を描く。また、対立する首長の抗争をめぐる『エイルの人々のサガ』、友情と復讐(ふくしゅう)の物語『ニャールのサガ』があり、これらを五大サガと称しているが、ほかにも傑作は多い。「伝説的サガ」は英雄や伝説的人物をかなり興味本位に扱ったもので、ニーベルンゲン伝説を内容とする『ボルスンガサガ』、デンマークの英雄を主人公とする『ロールブ・クラキのサガ』などがある。[谷口幸男]
『谷口幸男著『エッダとサガ』(1976・新潮社) ▽谷口幸男訳『アイスランドサガ』(1979・新潮社) ▽菅原邦城訳・解説『ゲルマン北欧の英雄伝説』(1979・東海大学出版会)』

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世界大百科事典内のサガの言及

【アイスランド】より

…一方スカルド詩(スカルドとは〈詩人〉の意)は極端に複雑な韻律とケンニングと呼ばれる隠喩を多用して技巧を誇示し,ノルウェーその他の王侯にささげた頌詩(しようし)を中心にする(作者が知られる作品が大多数)。散文学は数百編のサガによってアイスランド文学の代名詞となっている。祖先の出自に対する系譜的関心,近隣諸民族の歴史に関する強い興味が文学としてのサガを発生させることになった。…

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