精選版 日本国語大辞典 「ストレプトマイシン」の意味・読み・例文・類語
ストレプトマイシン
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抗生物質の一つで、抗結核剤。1944年にアメリカの微生物学者ワックスマンが、放線菌であるストレプトミセス・グリゼウスStreptomyces griseusの培養液から抽出した、結核菌に有効なアミノ糖系抗生物質である。硫酸ストレプトマイシンとして使用されている。本剤の発見により結核の死亡率が激減した。パス(PAS、パラアミノサリチル酸)、イソニアジドisoniazidとともに三大抗結核剤として長い間使用されたが、耐性菌の出現と、副作用として難聴が多くみられるようになったこと、またショックもおこることから、新しい抗結核剤へと治療法が移り、使用量は激減している。注射のみで適用され、内服では吸収されない。
[幸保文治]
C21H39N7O12(581.57).Streptomyces griseusが産生するアミノ配糖体抗生物質.ペニシリンについで臨床応用された第2番目の抗生物質.硫酸塩は白色から淡黄白色の粉末.硫酸塩は分解点約230 ℃.-79.5°(水).28 ℃ で水に20 mg mL-1 以上,メタノールに0.85 mg mL-1 溶ける.ペニシリンが効かないグラム陰性菌と結核菌に強い阻止活性をもつため,よく使用された.現在の結核治療は多剤を使用するが,ストレプトマイシンは第一選択薬の一つとして筋肉注射で使われる.細菌のリボソームの30Sおよび50Sの両サブユニットに結合して,タンパク質合成を阻害する.LD50 600~1250 mg/kg(マウス,皮下注).[CAS 57-92-1][CAS 3810-74-0:1.5硫酸塩]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
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…一方,このころ土壌微生物間の拮抗現象(生存競争)の研究に従事していたアメリカのS.A.ワクスマンは,ペニシリン発見の報にも刺激され,土壌放線菌の代謝産物を材料として化学療法剤の開発研究を開始した。44年,結核菌を含めた広い範囲の細菌種に有効なストレプトマイシンが発見された。抗生物質antibioticsと呼ばれることになったこれら微生物由来の抗菌物質は,その後主として大きな製薬会社の手に移って開発がすすめられ,クロラムフェニコール,クロルテトラサイクリン,オキシテトラサイクリン,エリスロマイシンをはじめとして数多くの有効物質が発見されることになった。…
…したがって,抗生物質という言葉も物質も比較的新しいものである。40年以降,ストレプトマイシン,クロラムフェニコール,テトラサイクリンなどのすぐれた抗菌力をもつ抗生物質がつぎつぎに発見され,細菌感染症の治療は飛躍的に進歩した。その後のたゆまぬ新抗生物質の発見とその改良により,不感受性菌や耐性菌の問題もほとんど克服され,長い間恐れられてきた種々の伝染病(結核,赤痢,腸チフスなど)の重圧から人類は解放された。…
…音の強さに対する放電数の変化もいちばん多いと思われる。 他方,聴覚障害を生ずる著明なものは結核の特効薬ストレプトマイシン類である。これらの薬物は,有毛細胞の毛の運動に必要な微量のカルシウムイオンCa2+や毛に含まれているリン脂質とよく結合してその作用を妨げることが,日本における研究によって明らかとなった。…
…それは有力な肺結核の治療薬が出現しないためでもあった。 しかし,44年に至ってアメリカのS.A.ワクスマンが,土壌の中の放線菌の1種から抗生物質であるストレプトマイシンを発見し,結核化学療法の輝かしい第一歩をふみだした。同年,パラアミノサリチル酸(パス,PAS)が人体に用いられ,46年スウェーデンのO.レーマンによって,その臨床効果が発表された。…
…アメリカの細菌学者。ストレプトマイシンの発見者として有名。ウクライナのプリルカに生まれ,オデッサで学んだが,1910年アメリカに渡り,ラトガーズ大学に入学,卒業後の16年にアメリカに帰化した。…
※「ストレプトマイシン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報
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