オランダの植物学者、遺伝学者。ライデン大学卒業後、ハイデルベルク、ウュルツブルクの各大学に学び、ホフマイスターやザックスらに師事した。1877年ハレ大学で植物生理学の私講師となり、翌年から1918年までアムステルダム大学教授、退職後も研究に専念した。研究分野は植物生理学と遺伝学である。前者においては呼吸作用、浸透圧、原形質分離などの研究を行い、後者ではマツヨイグサを用いて植物の雑種に関する研究を行い、遺伝現象についてパンゲン説を提唱した。これがメンデルの法則の再発見につながり、さらに突然変異説の提唱につながった。
彼によると、生物の変異は連続的に徐々におこるのではなく、非連続的に急激におこり、遺伝的でただちに安定性を得る。そして自然選抜がこれをふるいにかけるために進化がおこる。この主張はその後の遺伝学や進化論に大きな影響を与えた。主著は『突然変異説』2巻(1901、1903)。
[田島弥太郎]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
オランダの植物学者。ライデン大学,ビュルツブルク大学,ハイデルベルク大学に学ぶ。アムステルダム大学教授。ザックスJ.von SachsやホフマイスターW.Hofmeisterらに師事し,植物生理学,遺伝学を研究。遺伝現象に関してはダーウィンのパンゲン説を発展させた細胞内パンゲン説を提唱(1889)。メンデル法則の再発見(1900),オオマツヨイグサの交雑実験にもとづく突然変異説の提唱(1901)などの業績をあげ,遺伝子概念形成に重要な役割を果たした。なお植物生理学分野では呼吸作用,膨圧現象,原形質分離現象などの研究を行っている。〈原形質分離〉は彼の造語である。
執筆者:鈴木 善次
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新