バイオレメディエーション

デジタル大辞泉 の解説

バイオレメディエーション(bioremediation)

微生物菌類など生物を利用して有害物質分解・除去する浄化手法総称汚染土壌修復廃水処理石油精製における有害成分の分解などに利用される。バイオオーグメンテーションバイオスティミュレーションファイトレメディエーションなどの手法が知られる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

最新 地学事典 の解説

バイオレメディエーション

bioremediation

微生物がもつ化学物質の分解能力を利用して,有害化学物質を分解,無害化する浄化技術。バイオレメディエーションには,外部で培養した微生物を地中に注入する「バイオオーグメンテーション」,対象とする透水層中に栄養物質等を加えてターゲットとする微生物を活性化させる「バイオスティミュレーション」,植物を利用し表層土壌中の有害物質を除去する「ファイトレメディレーション」がある。バイオレメディエーションは,1940年代に好気的環境下で石油炭化水素がさまざまな微生物により分解されることがわかり,1980年代までには微生物が嫌気的環境下でも化学物質を分解することが明らかとなって,有害物質で汚染された地下水でも適応されるようになった。このことから,土壌汚染対策法の浄化措置の一つとして採用されている。バイオレメディエーションによる有害物質の浄化には,対象物質の種類,適用する場所の土・水の性質を考慮する必要があるため,事前に実証実験をすることが必要とされる。この実施に際しては,有害物質が無害化されることのみならず,添加物質の周辺地下環境(地下水等)へ与える影響が考慮されていること,事前に詳細な地質汚染機構解明が行われていること,対象とする透水層のモニタリングシステムが設置され,地下水流動のコントロールが可能となっていることが必要である。

執筆者:

参照項目:地質汚染
参照項目:土壌汚染対策法

出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

百科事典マイペディア の解説

バイオ・レメディエーション

有害汚染物質を微生物により分解し,環境の修復を図る技術のことで,〈生物的環境浄化〉と訳される。自然の生態系が本来持っている自浄作用を強化する方法であるため,二次汚染の可能性が少ない,汚染現場での処理が可能,コスト抑制が可能などの特徴がある。アメリカでは環境保護局(EPA)を中心に研究が進められ,ガソリン,ディーゼル油などの石油製品や,トリクロロエチレンなどの塩素系化合物に汚染された土壌の浄化などに利用されている。最近日本でも,環境庁,通産省が中心となり,重金属や塩素系化合物などによる汚染土壌の修復を主なターゲットに,安全指針策定や研究開発などが進められている。→ハイテク公害公害バイオテクノロジー

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

バイオレメディエーション
bioremediation

有害物質で汚染された土壌や河川に,生物を投入することにより浄化する技術。土壌や河川の有機物(→有機化合物)は,本来そこに生息する細菌類菌類などによって無機物(→無機化合物)に分解され,浄化される(→自浄作用)。しかし,そうした菌類の生育が,有機物の増加,酸素不足,有毒物の散布などの環境悪化により妨げられると,自然浄化が十分に行なわれなくなる。そこで,そのような環境下でも生育できる微生物を投入し,環境の浄化をはかる。あわせて,低温の深海や高温の温泉などでも生存可能な微生物を活用する研究や,難分解性化学物質を浄化する微生物の探索なども進められている。適切な安全性評価をふまえながら,汚染された土壌や地下水(→土壌汚染地下水汚染)などの浄化を進めることで,生態系への影響や人への健康影響を低減することが期待される。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

化学辞典 第2版 の解説

バイオレメディエーション
バイオレメディエーション
bioremediation

微生物を含めた生物が有する化学物質などの分解能力を活用し,環境中の有害物質を分解・無害化する環境浄化・修復方法.炭化水素系化合物を主とする石油成分中の有害化学物質の分解や廃水処理などに応用されている.一般に,低濃度,広範囲の汚染に効果的とされており,トリクロロエチレンなどによる土壌汚染や原油による海洋汚染などへの対策,さらにダイオキシンやPCB,有機塩素系化合物などの難分解性物質の処理技術として期待されている.一方で,高濃度汚染や利用環境に限界があるなどの問題もある.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

〘 名詞 〙 春の季節がもうすぐそこまで来ていること。《 季語・冬 》 〔俳諧・俳諧四季部類(1780)〕[初出の実例]「盆栽の橙黄なり春隣〈守水老〉」(出典:春夏秋冬‐冬(1903)〈河東碧梧桐・高...

春隣の用語解説を読む