フェルガナ(英語表記)Fergana

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

フェルガナ
Fergana

1910年までノーブイマルゲラン Novyi Margelan,24年までスコベレフ Skobelev。ウズベキスタン東部,フェルガナ州の州都。フェルガナ盆地南部,アライスキー山脈北麓にある。 1877年ロシアのフェルガナ地区の軍事・行政中心地としてつくられた。繰綿,繰絹,製油,化学 (肥料,化繊) ,食品などの工業が発展している。教育大学,工科大学,郷土博物館,劇場などの文化施設がある。コカンドの東にあり,鉄道,ハイウェーで連絡。人口 22万 6500 (1991推計) 。

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百科事典マイペディアの解説

フェルガナ

中央アジア東部の地方。中国名は大宛。約2万2000km2で,大部分ウズベキスタン共和国に属するが,タジキスタン,キルギスタンにまたがり,これら地域の諸民族が複雑に入りまじって住む。パミール高原北端と天山山脈西端の山脈に囲まれたシル・ダリヤ中流域の盆地(フェルガナ盆地)を中心としたオアシス地帯で,灌漑(かんがい)により綿花,ブドウなどを産する。古くから東西交通の要地。前2世紀の張騫(ちょうけん)の旅行によって,汗血馬の産地として知られた。初め大宛国を代表とするアーリヤ系の民族が住んでいたが,7世紀以後トルコ系の遊牧民族が侵入し,次第にイスラム化し,16世紀ウズベク人の定住によって,ほぼ現在の住民構成ができあがった。1876年にロシア領になったが,この地域はしばしば反乱の舞台となり,19世紀のアンディジャンにおける蜂起,1916年の中央アジア大反乱,ロシア革命期のコーカンドにおけるトルキスタン自治政府の設立,反ソビエトのバスマチ運動などが継起している。ペレストロイカ期にはいくつかの民族衝突事件が起きた。
→関連項目大宛

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世界大百科事典 第2版の解説

フェルガナ【Ferghana】

中央アジア東部のウズベキスタン,タジキスタン,キルギスの各共和国にまたがる地域名。パミール山塊北端と天山山脈西端の山脈に囲まれたシル・ダリヤ中流域のフェルガナ盆地を中心とする。この盆地は周辺の山々から流れ下る多くの河川によって潤され,紀元前数百年紀から牧畜を伴う農耕文明が成立していた。大宛国を代表とするアーリヤ系の住民によるいくつかの地方政権の後,7世紀からはトルコ系遊牧民の支配の下で住民のトルコ化が進んだ。

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大辞林 第三版の解説

フェルガナ【Fergana】

中央アジアのシルダリア上流域、天山山脈西部にある盆地。綿花・ブドウを産する。中国漢代には大宛と呼ばれ、東西交通の要衝。現在ウズベキスタン共和国とキルギス共和国に分属。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

フェルガナ
ふぇるがな
Фергана Fergana

中央アジア、天山山脈西端南麓(なんろく)にある構造盆地。大部分がウズベキスタン共和国に含まれ、一部はキルギス共和国とタジキスタン共和国に属する。アラル海に注ぐシルダリヤの上流がフェルガナ盆地を貫いて西へ流れる。盆地の面積は約2万2000平方キロメートル。中央部は砂漠ないしステップの荒れ地であったが、1939年に完成した大フェルガナ運河による導水の結果、農耕地面積が拡大し、ワタ、クワ、ブドウなどが作付けされている。[津沢正晴]

歴史

紀元前数世紀より、イラン系住民による農耕文化が発達し、ブドウの名産地として知られる。前2世紀に漢の武帝の命令を受けた張騫(ちょうけん)が中央アジアに旅行した際、大宛(だいえん)国として伝えたのはこのフェルガナ地方である(大宛の語義は明確ではない)。中国唐代に(はつかん)、抜汗那(フェルガナ)として知られた。10世紀ごろよりトルコ人に支配され、ついでイスラム化し、モンゴル帝国、ティームール朝、ブハラ・ハン国の領地となった。18世紀初頭、この地のコーカンド市を中心にコーカンド・ハン国が独立、オシュ、アンディジャン、マルギラン(現在のフェルガナ市)、ナマンガンの新興都市が勃興(ぼっこう)し、商業が栄え、ついでロシア、ソ連領となり、ソ連崩壊後は現在の各共和国に属するようになった。[佐口 透]

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精選版 日本国語大辞典の解説

フェルガナ【破洛那・汗】

(Ferghana) 中央アジアのパミール高原北西部、シルダリヤ中・上流域の地方。二世紀末イラン系住民により大宛(だいえん)国が建てられた。一八七六年ロシア領となり、現在はウズベキスタン・キルギス・タジキスタン共和国に分属している。ファルガーナ。

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